単行機関車列車 その26(関門)
単機回送のお話の26回目です。最終回です。
今回は幡生駅・下関駅~門司駅(北九州貨物ターミナル)間で行われている単機回送です。
参考資料は以下の通りです。
'88貨物時刻表
鉄道ダイヤ情報1988年9月号
鉄道ダイヤ情報1988年12月号
2009貨物時刻表
2024貨物時刻表
単行機関車列車の時刻については2009年、2024年では推測となります(汗)。
最初は1988年3月ですが、列車本数が多いので旅客と貨物を分けます。
まずは旅客列車関係です。
・下関駅~門司駅間の機関車けん引の全旅客列車とこれに関係する単行機関車列車等を掲載しています。
・関門間は限られた機関車しか通過することができず、運転距離も短く、また列車本数も多いため単機回送を行う必要は余りないように思えます。似たような例として碓氷峠がありますが、こちらは1988年3月時点では定期の単機回送は行われていませんでした。
・しかしながら実際には関門間には数多くの単行機関車列車が運転されており、旅客列車に関係するものだけでも10本あります。その理由として考えられるのは時間帯による上下列車の本数のアンバランスですね。
・この時代はまだ東京・関西~九州間のブルートレインが合計8往復運転されており、これに山陰線直通のローカル客車列車1往復が加わって、客車列車の運転本数は4時~10時の間は下り9本上り1本、18時~2時の間は下り0本上り8本という状態になっていました。このため4時~10時の間に上り5本、18時~2時の間には下り5本の単行機関車列車を運転して機関車の運用効率を上げている、という感じです。国鉄時代は客貨けん引の区別がありませんでしたのでもう少し単機回送は少なかったのかもしれません。
・機関車は(JR九)大分運転所のEF81です。
・ブルトレが時間帯により偏在していることの影響は関門間だけでなく本州側、九州側のブルトレけん引機にも及びます。本州側はブルトレけん引以外用途がないためか、日中は下関で5~6台のEF66やEF65が昼寝をしています(ロングランだから当然かも)。九州側では一部貨物列車のけん引も行っているようですが、深夜時間帯に門司で10両くらいのED76が休んでいます。
次に貨物列車関係です。
・旅客列車ほどではないにしても貨物列車にも時間帯によるアンバランスがあり、6時~20時の間は下り12本上り4本、23時~4時の間は下り2本上り11本です。このため6時~20時の間に上り7本、23時~4時の間には下り6本の単行機関車列車が運転されています。
・機関車は(JR貨)門司区のEF81で、全列車重連です。単機回送の一部は4重連です。
2009年3月です。
機関車けん引の定期旅客列車は全廃されましたので貨物関係のみです。
・単機回送の様子は1988年時点と同じような傾向で、6時~20時の間は下り1本上り9本、23時~4時の間は下り8本の単行機関車列車が運転されています。
・機関車は大半がEH500に置きかえられ、関門間を通過するEF81は定期では2往復だけになってしまいました。
2024年3月です。
・6時~20時の間は上り7本、23時~4時の間は下り7本の単行機関車列車が運転されています。
・EH500の重連回送もあります。
・EF81はすでに関門間からは撤退しており、この後2025年3月には九州内の定期運用もなくなったようです。
関門間の単機回送は、よくある旅客・貨物拠点~車両基地間の回送ではなく、上下の列車本数の偏りに対し機関車の効率UPのためのものと言えます。単区間の関門間だからできることなのかもしれません。
旅客・貨物拠点~車両基地間の単機回送は貨物取り扱いの廃止や客車列車の廃止、車両基地の統廃合などで次第に行われなくなってきましたが、関門間の単機回送は今後も続きそうです。
セノハチの単機回送についてはこちらをご覧下さい。
セノハチの機関車運用
セノハチの機関車運用 その2
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