日豊本線配線図 その21(南宮崎)
日豊本線の配線図のご紹介の続きです。
第21回目は南宮崎駅です。
最初は1974年6月です。(※1)
・電化直後です。南宮崎までは自動化されていましたが、日南線はもちろん、日豊本線鹿児島方も非自動です。両者とも通票閉そくのようです(南宮崎以北も電化の少し前までは非自動だったようですが)。
・日南線の着発線は右側通行です。
・7~11番線は電化に合わせて整備されたものでしょうか。「留置」「洗浄」「検修」などといった文字を見ると側線に思えるのですが、おそらく7番線は到着・出発が可能、8・10・11番線は出発のみ可能な本線のようです。9番線のみ側線のように見えます。
旅客ターミナルである宮崎駅に対し電化区間を1つ先の南宮崎駅までとしたのは、南宮崎駅にこのような電車の収容設備を設けたことにより電車の回送が必要になったためであって、南宮崎駅までの旅客需要を考慮したものではないと思われます。実際時刻表1974年7月号を見ましても、電車化された特急列車はすべて宮崎発着となっており、営業列車として南宮崎までやってくる電車列車はありません。
このような「旅客ターミナル駅と電化区間の終端駅の不一致」は他にもいくつか見受けられますので、別途記事にしたいと思います。
続いて最近の様子です。(※2)
・4番線が撤去されて5番線以降が繰り上がっています。
・新4番線では日豊本線の列車の発着が可能になっています。
・新6~10番線はすべて本線になったようです。
・Wikipediaによれば、宮崎駅の高架化に関連して1987年に車両基地が南宮崎に移転し、2011年からは宮崎車両センターとして気動車が配置されているようです。
国土地理院の空中写真を見てみます。
・MKU6213-C8-16(1962年9月)を加工したものです。
・分岐しているのは宮崎交通線でしたが、この2か月前に廃止されています。この後跡地を利用して日南線が建設されることになります。
・線路の上側の施設は宮崎交通関連のものでしょうか。
・MKU711X-C10-18(1971年4月)を加工したものです。粗い写真で申し訳ありません。
・宮崎交通の施設があったと思われるところは空き地になっています。
・CKU7411-C11B-13(1975年2月)を加工したものです。
・その空き地部分に電留線が設けられました。
・CKU20171-C15-52(2017年4月)を加工したものです。
・検修庫らしきものが増設されています。
配線図は
※1印・・・3RT生さん
※2印・・・キハ65さん
よりご提供いただきました。
ありがとうございます。
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こんにちは。いつも楽しく拝見しています。
今回、推測で投稿しますので失礼します。
昭和49年南宮崎電化完成
昭和63年宮崎駅立体化工事竣工
このあたりに、宮崎に電化終点をしなかった理由があるかもしれません。
鉄道など街づくりには、宮崎県か市かどちらかで策定する都市計画決定が絡んでいたかもしれません。
時期はわかりませんが、早い時期に宮崎駅の立体化が策定されているため、それに伴い、車両区などを宮崎から移転させる必要があったのでしょう。
ただ、国鉄の財政悪化で宮崎の高架化はJRになってからしか着工できなかったのではないでしょうか。
投稿: 南宮崎駅 | 2024年6月22日 (土) 21時43分
南宮崎駅さん
コメントありがとうございます。
おっしゃる通り宮崎駅の高架化が関係していた可能性はあるかもぢれませんね。個人的には当時そこまで考慮されていたのかどうかは若干アヤシイ気もしますが・・・(汗)。
投稿: f54560zg | 2024年6月23日 (日) 20時31分
南宮崎電化時には小倉方面から来る特急は全て宮崎止まりでしたが、JR化以降に南宮崎まで延長される列車が出てきます。南宮崎駅周辺も市街地ではあるので、どうせ回送するなら営業運転にして少しでも収入を増やそうという試みでしょうか?寝台特急の「富士」や「彗星」も南宮崎発着だった時期があります。
一方で、電車特急の方は、南宮崎発着になっていたものが宮崎空港線開業を期にさらに宮崎空港まで延長されることになります。
投稿: 旅の途中のとおりすがり | 2024年6月27日 (木) 00時11分
旅の途中のとおりすがりさん
本文に書きました通りそのあたりを現在整理中ですので、別途記事にしたいと思います。
投稿: f54560zg | 2024年6月30日 (日) 10時55分