夕張線ローカル列車ダイヤ
前回1968年10月の夕張線のダイヤについての記事を書きましたが、今回はその延長で、夕張線のその後の変化についてです。
基本的には前回同様に時刻表から作成した列車ダイヤのご紹介になるのですが、貨物列車や優等列車は省略(汗)してローカル列車のみのダイヤです。
最初は時刻表1980年10月号から。
石勝線が開業する前、まだ夕張線の時代です。
この時の路線はこんな感じ。
・夕張線は追分から夕張に向かう「本線」と、紅葉山で分岐して登川に向かう「支線」とで構成されています。
・追分~紅葉山間は9.5往復、紅葉山~夕張間は11.5往復、紅葉山~登川間は6往復です。1968年10月時点では順に10往復、12.5往復、7往復でしたから、若干削減されています。
・登川から夕張に直通する列車は健在ですが、沼ノ沢駅折り返しはなくなりました。
続いて時刻表1982年3月号から。
・1981年10月に石勝線が開業しました。しかし楓以東にはローカル列車は設定されていません(赤線はローカル列車が走らない区間です。以下同様です)。
・(新)楓駅は(旧)楓駅と登川駅の中間ぐらいに位置しています。
・新夕張~楓間を旧登川支線の後継と見なせば、石勝線開業以前と変わらない運転本数です。
続いて時刻表1985年4月号から。
・追分~新夕張間は下り7本/上り9本、新夕張~夕張間は9往復、新夕張~楓間は4往復です。少し列車が削減されています。
続いて時刻表2001年3月号から。
・追分~新夕張間、新夕張~夕張間の列車本数は変わりありませんが、新夕張~楓間はわずかに1往復にまで減ってしまっています。
・その1往復のうちの上り列車は伝統(?)の夕張行きです。
続いて時刻表2004年8月号から。
・新夕張~楓間に1往復運転されていたローカル列車が2004年3月に廃止され、停車する列車がなくなった楓駅は信号場となって時刻表から姿を消してしまっています。
・利用者減によって駅が信号場になった例はいくつかありますが、そのほとんどはそれまで客扱いしていた列車が客扱いしなくなっただけです。しかしながら楓駅の場合はそれまで停車していた列車自体がなくなってしまったわけで、珍しいケースではないかと思います。
・新夕張~楓間の列車はなくなっていますが追分~新夕張間、新夕張~夕張間の列車本数は変わりありません。
最後に時刻表2023年3月号から。
・2019年4月に夕張支線が廃止されてしまいました。この結果ローカル列車の運転区間は追分~新夕張間に短縮されました。
・列車本数は徐々に減り、時刻表2015年4月号では追分~新夕張間の下りが6本に(上りは9本のままですので上下の本数のアンバランスが大きくなっています)、Wikipediaによれば2016年3月改正で追分~新夕張間は下り4本/上り6本、新夕張~夕張間は5往復、2019年3月改正で追分~新夕張間は下り2本/上り3本にまでなってしまいました。
夕張線は追分~夕張間の盲腸線だったわけですが、列車ダイヤを見る限りでは追分側よりも夕張側の方が輸送需要が大きかった感じを受けます。夕張がこの地域の中心であったことがうかがえる気がします。
現在の新夕張駅に発着するローカル列車は2.5往復だけですが、特急が上下合わせて18本も停車しますので決して停車する列車本数が少ないわけではありません。ただローカル列車が少ないと地域とのつながりが薄れた気がしてちょっと寂しく感じてしまいます。
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こんにちは。いつも興味深く拝見しています。
新夕張駅の張り紙で、夕張市民は住民である証明があると、石勝線の特急に乗れると書いていてあるので、追分新夕張間の普通列車は大幅に減らされていますが、あまり影響がないのかもしれません。
投稿: 新夕張駅 | 2023年4月30日 (日) 17時59分
新夕張駅さん、情報ありがとうございます。
なるほど、ちゃんと配慮がなされているのですね。
投稿: f54560zg | 2023年4月30日 (日) 20時31分