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2022年10月12日 (水)

鹿児島本線配線図 その19(大牟田~玉名)

鹿児島本線の配線図のご紹介、今回は大牟田駅、荒尾駅、南荒尾駅、長洲駅、大野下駅、玉名駅です。

 

最初は1958年6月の大牟田駅です。(※1)
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・福岡県の南の端の大きな駅で、三井鉱山専用鉄道が接続しています。1958年といえば三池炭鉱で栄えていた頃ですね。
・その三井鉱山専用鉄道との接続点(配線図の左端)は通称仮屋川操車場と呼ばれていたようですが(1958年当時でもそのように呼ばれていたかどうかは定かではありません(汗))、独立した停車場ではなく大牟田駅の構内の扱いです。

 

続いて最近の様子です。(※2)
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・通称仮屋川操車場の部分です。大牟田駅の駅中心からは1.5km程度離れていますが、入換信号機が設けられていますので大牟田駅との間は構内運転により移動していたものと思われます。
・残念ながら2020年に三井化学専用鉄道は運転を終了しており、Googleマップを見ますと既に線路は大部分が剥がされているようです。
・ところでここまで三井化学「専用鉄道」と記してきましたが、ネットを見ますと「専用鉄道」と表現されたものと「専用線」と表現されたものの両方が見受けられます。専用鉄道であれば閉そくの取り扱いや信号機が必要になりますし、専用線であれば操車担当さんによる誘導が必要になります。Youtubeを見てみたところ仮屋川操車場の場内信号機らしきものが確認できましたので、おそらく専用鉄道なのだと思います。

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・大牟田駅は博多方、熊本方の両方向に対して折り返し列車が設定されています。どちらも中線で折り返すのではないかと思います。

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・ここから熊本県に入ります。
・荒尾駅も大きな駅です。少なくとも1969年時点では熊本機関区荒尾支区、熊本貨車区荒尾支区が設けられていました。
・また、博多方に対して折り返し列車が設定されています。

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・長洲駅は熊本方に対して折り返し列車の設定があります。

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・玉名駅も熊本方に対して折り返し列車が設定されています。折り返し駅の配置が小刻みです。

 

大牟田駅~荒尾駅付近の昔の空中写真を見てみます。
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・国土地理院空中写真USA-M196No1-68(1947年4月撮影)を加工したものです。
・三井鉱山専用鉄道は本線だけで9km以上あり、港から大牟田駅付近を通って炭鉱地帯をぐるっと回り、荒尾駅付近を通って再び港に至ります。

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・これは1975年2月の大牟田駅付近です。CKU7422-C27-5及びCKU7422-C28-5を加工したものです。
・左右に横切っているのが国鉄線で、左に仮屋川(操)、右に大牟田駅が見えます。

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・これは1962年9月の荒尾駅付近です。MKU622-C11-12を加工したものです。
・中央を左右に横切るのが国鉄線で、左が門司港方です。
・本屋の左側が機関支区、右側が貨車支区ではないかと推測します。
・左側を上下に通っているのが専用鉄道で、荒尾駅の門司港寄りは高速道路のICのようですね。

 

配線図は
※1印・・・NZさん
※2印・・・キハ65さん
よりご提供いただきました。
ありがとうございます。

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バックナンバーはこちらからどうぞ。

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コメント

三井専用鉄道線の仮屋川操車場は以前より気になっていた場所でした 浜川崎支線の小田操車場同様操車場と言うには小規模すぎる規模でしたので興味を示していました 仮屋川操車場は大牟田市街を略半周する様に建設された三池炭鉱鉄道と国鉄を結ぶ為の結束駅で有った事でしょう三池炭鉱が閉山後略全線廃止されたが三井東圧工場関係の貨物を扱う為仮屋川と工場の有った宮浦間のみ存続していた最終期には貨物はケミカルコンテナ主体でした

yyoshikawaさん
おっしゃる通り、操車場というよりは信号場といったほうが近い気もします。

証拠が見つからないのですが、単線だった鹿児島本線を複線化するにあたっては大牟田駅から仮屋川操車場まで長く並走する三池鉄道の単線を譲り受けたのではないかと考えています。
また、大牟田で接続させると仮屋川操まで延々と出向くなど面倒で、荒尾駅での接続をなぜ早期に廃止したのか不思議です。

天鉄ヲタさん
>三池鉄道の単線を譲り受け
確かに! そう考えると自然な気がします。

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