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2021年7月24日 (土)

高架型連動機

今回は阿仁合線阿仁合駅の連動機のお話です。

Rhan
鷹ノ巣方の21号転てつ器です。連動機は高架型の第2種機械連動機です。

通常の第2種機械連動機は、
19790823a05ds
このように地表面に設けられますが(写真は福知山線三田駅です)、積雪の多い地域では阿仁合駅のように地表から1mぐらい高い位置に設けられた高架型の連動機が使用されることがありました。

これは荒屋新町駅の例です。
19820323a06ma
通常の連動機では転てつかんと信号かんが同一平面上で交差する位置関係にありますので鎖錠駒によって相互の動作を関連付けるのは比較的簡単ですが、高架型では両者がいわゆるねじれの位置の関係になりますので転てつかんと信号かんの接続はちょっと面倒そうです。

 

そこで阿仁合駅の実物をよく見てみることにします。

Rhan_20210715194702
転てつ器が反位の時です。赤丸部に注目です。

転てつ器が定位になると、
Rhan_20210715194701
赤丸部のターンバックルのようなものが下の方に移動しているのがわかります。
すなわちクランク等で水平方向の運動を鉛直方向の運動に変換しているようです。
想像するにこんな構造ではないかと思います。

Kdy

 

この高架型の連動機、書籍等で紹介されているのをよく見かけるのですが、実際には積雪の多い地域であっても思ったほど使用されていなかったような気がします。

19820323b14hr
前述の荒屋新町駅と同じ花輪線ですが、陸中花輪駅は普通の連動機です。

19790811c02mt
名にし負う豪雪地帯の飯山線十日町駅ですが、ここも普通の連動機です。

高架式は転てつかんや鎖錠駒といった鉄の部材を上下させなければならないわけですから、転てつ器の転換には通常よりも大きな力を必要とするのではないでしょうか。現場からは嫌われそうな気がします。
また空中を引き回す信号ワイヤーは列車や車両の通行の妨げになってはいけませんので、ワイヤーの通り道は制約を受けます。
このようなデメリットがそれほど採用されなかった理由かもしれません。
あくまで勝手な推測ですが(汗)。

 

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