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2021年6月 2日 (水)

混合列車 その7

時刻表から拾い集めた混合列車(もどき)の7回目です。

その1で書きました通り、
①43-10貨物時刻表に掲載されている列車の中で、列車番号の十位の数字が0~4になっている列車、及びこれと同一と思われる43-10旅客時刻表に掲載されている列車。
②43-10貨物時刻表に掲載されている列車の中で、列車番号の末尾にDがついている列車。及びこれと同一と思われる43-10旅客時刻表に掲載されている列車。
③43-10旅客時刻表に掲載されている列車の中で、列車番号の十位の数字が5~9になっている機関車牽引列車、及びこれと同一と思われる43-10貨物時刻表に掲載されている列車。
のいずれかに該当する列車を集めたものです。

4310071bsg

赤字は貨物時刻表と旅客時刻表とで相違がある部分です。

●日豊本線
・すべて貨物列車が旅客輸送をオマケで行うパターンで、貨物列車として運転される区間の長さに対して旅客輸送を行う区間の長さが短いのが他の線区にはない特徴です。
・たとえば3251列車は梅田から宮崎まで900kmを38時間かけて走る長距離貨物列車なのですが、そのうちの19km、37分間だけ旅客輸送が行われます。また4592列車は南延岡から門司で折り返して熊本まで450kmを19.5時間かけて走るのですが、このうちのわずか1駅間、4.8km・8分間だけ旅客を運ぶという、思わず「何で?」と感じてしまう列車です。
・4592列車はどこで客車を解結していたのでしょうか。直川駅・直見駅で行っていたとは思えないのですが。もしもう少し長い区間で客車を連結していたのであれば客車を連結している間は旅客輸送を行えばよいのに、と思ってしまいます。直川駅発は16時44分、直見駅着は16時52分と、変な時間帯でもないですし。

●田川線
・気動車列車が5往復、客車列車が6往復、貨物列車が2往復、混合列車が1往復運転されています。
・455列車が崎山駅で客車を連結しているのかどうかも???です。崎山駅発5時44分と、ちょっと微妙な時間帯でもありますし。

●添田線
・気動車列車が4往復、機関車けん引列車も4往復です。機関車けん引列車のうち客車列車が2.5往復で1.5往復が混合列車です。
・貨物列車はほぼ線外の駅を始発終着としていて添田線をバイパスのように通過しますが、そのうちの添田線内のみで旅客も運んでいます。

●松浦線
・貨物列車は1往復のみですが、そのうちの下り1本の一部区間で旅客輸送が行われています。

●九大本線
・同じ混合列車でありながら1638列車は旅客列車的な列車番号、696列車は貨物列車的な列車番号です。1638列車は(旅客を輸送する区間≧貨物を輸送する区間)⇒旅客が主体の列車⇒旅客列車的な列車番号、696列車は(旅客を輸送する区間<貨物を輸送する区間)⇒貨物が主体の列車⇒貨物列車的な列車番号、という理由ではないかと想像しています。

●豊肥本線
・791列車の豊後荻駅での停車時間は10分ですので、ここで客車を連結していた可能性はあります。

●高森線
・気動車列車が2往復、機関車けん引列車が4往復で、このうちの3往復が混合列車です。列車番号が旅客列車的なのは(旅客を輸送する区間≧貨物を輸送する区間) だからなのでしょうね。
・貨物列車は設定されていません。

●細島線
・旅客列車も貨物列車も日向市から日豊本線に直通します。
・機関車けん引列車は2往復で、そのうち1.5往復は貨物列車で上り1本だけが混合列車です。これ以外に気動車列車も2往復あり、旅客が乗れる列車は下りが気動車2本、上りが気動車2本混合列車1本の計3本です。
・上りの混合列車は午前中に走るのですが気動車列車は夕方以降しか走らず、下りの一番列車は日向市駅発がなんと16時36分です。とんでもない線区です。

 

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コメント

> 日豊本線 4592列車
普通に考えれば、こういうのはまず通学(下校)用だろうと思い浮かびます。というか他に思いつきません(汗)

日豊本線4592レについては市棚で撮ったと思われる画像が上がってるブログがあります。
「日豊本線の混合列車(市棚)」で検索すると出てきます。

コメント欄に当時のことを知ると思われる方がコメントしており、画像が4592列車であること、目的が通学輸送であることが書かれています。

市棚での画像があることから、客車の連結は営業区間の前後を含めてと思われます。

いつも興味深く拝見しております。

混合列車、いい響きですね〜

小生が乗り鉄を始めた頃は清水港線、根室本線、釧網本線、、、くらいでしたか、、

この紹介されるかもしれませんが、宮之城線のDC+貨車は諸先輩方のブログでいくつか登場していますね。

クモイ103さん、北東航21さん
確かに、「誰のため?」ということであればそれしかないと思います。ただ不思議なのは、
①多分客車はもっと長い区間で連結していると思われるのに何で4592列車は一駅間だけ?
→車掌さんとかの手配の都合?
②なんでこんな長距離列車で短区間の旅客輸送?
→たとえば3251列車の場合は山陽線で事故があったら運休になるのでしょうか?
さらに、あとから気づいたのですが、4592列車の約20分後には534という列車が走っており、そうなると必要性そのものもあやしくなって・・・。

八王子支社さん
今日アップした「その8」の記事にも書きましたが、43-10時点では残念ながら気動車は貨車を引いていなかったようです。

f54560zg さん
>4592列車
いろいろ想像を巡らすだけですが、ともかくそういう列車が事実運転されていた以上、すべて何らかの理由がある筈ですね。
・旅客営業が一駅間だけ・・・学生の通学区間がそれだけだったのではないでしょうか。
・20分後に534列車・・・よくわかりませんが、おそらくこういう変則的な旅客営業の措置は学校から国鉄への要望で行われたのでしょうから、学校として何らかの理由があったことでしょう。例えばその20分の違いで何か都合が悪いとか、または534列車に学生を乗せたくないとか?

>3251列車の場合は山陽線で事故があったら
長距離列車の宿命ですね。大分-幸崎間の旅客列車としての重要度によるでしょう。重要であれば機関車と乗務員を手配して特発列車を出したかもしれません。またはそれ以前に、事故があった場所以降のどこかの駅から貨物列車として「復活」してきた可能性も考えられますね。

いずれにしても、43-10の時刻表も持っていない門外漢の勝手な憶測ですので、確実な情報をお持ちの方のフォローを頂けると助かります。

> 九大本線

昔からよくある誤字ですが、「久」大本線ですね。まぁ、九州で「きゅうだい」といったら普通は九大(九州大学)なのですが。

> 4592列車の約20分後には534という列車が走っており、そうなると必要性そのものもあやしくなって・・・。

直見着16時52分という時刻からすると、この地域には児童・生徒は17時が門限という規則があって、この列車が無いともっと早い列車に乗らなければならず部活動が満足にできない等の問題があった、という可能性を思いつきました。それを何とかしてほしいという陳情が国会議員になされて、それに対して国鉄が、回送の客車を連結した貨物列車がちょうど良い時間に走っていたのでそれの客扱いで対応したのではないでしょうか?根拠が全くない想像に過ぎませんが。

何となく気になり、ネット検索(^^;)していました。

「G鉄グラフィティ」さまのサイト
http://blog.livedoor.jp/exp_takachiho/
カテゴリー 特集 南延岡機関区D51大図鑑

「南延岡機関区D51大図鑑 宗太郎越 その4 準混合列車」
によりますと、混4592レは事実上、直見地区の小中学生が直川からの下校用で、4310以前は同時間帯に客レが運行されていたが廃止に伴い設定されたとのことです。

「南延岡機関区D51大図鑑 宗太郎越 その3 峠の駅重岡を目指すD51」
には、直川~川原木信~重岡、重岡~宗太郎~市棚の日豊本線線路図と1969年4月25日の日豊線機関車運用ダイヤも掲載されています。

※「」内を検索エンジンで、直接検索(「」を含めても可)してもヒットします。

「日豊本線 時刻表 宗太郎越え」で画像検索するとヒットする別サイトさまですが、ヨンサントーの佐伯~延岡間の時刻表を掲載されていまして。

混4592レの前の普通列車は、13時台になっています。
直川1325>直見1332の540レで、土曜の下校用?。
直川1644>直見1652の混4592レは、小学生の下校と中学生の帰宅部用?。
直川1707>直見1714の534レは、小学生には遅すぎ部活帰りの中学生用?。と、勝手に思いを巡らせていました。実際に乗られていた方には失礼いたします。

当方も思い当たるフシがあるのですが、スクールバス代わりの事実上スクールになる列車は、過去も現在もローカル線には結構あるように思います。

クモイ103さん
私も推測しかできませんが、いろいろ疑問を感じて、いろいろ想像するのは楽しいです(笑)。

旅の途中のとおりすがりさん
>九大本線
おっと、大変失礼しました。ご指摘ありがとうございます。のちほど修正します(汗)。

moni5187さん
情報ありがとうございます。結構きめ細かいダイヤになっていたようですね。4592列車で通学していた小中学生さん、楽しかったろうなぁ。

大分幸崎間で旅客輸送をする3251列車は、地域間急行列車で、43-10貨物時刻表復刻版の輸送図表(26ページ/95ページ)によれば、梅田発で吹田操・東灘・姫路・岡山で九州各方面の貨車を連結して、門司まで来ます。
門司で約2時間40分の停車があり、ここで鹿児島本線方面の貨車解放と北九州から日豊本線方面への貨車連結を行うので、ここで列車の整正(連結順序を整える)が行われると思われ、以降は解結が主体になります。

門司を境に列車の正確が異なるので、山陽本線内で遅延が生じた場合は、門司から別立てで列車を仕立てる可能性が高いです。

旅客輸送の終点である幸崎は連結のみ行う駅(多分空車を拾う)となっており、幸崎行きの貨物は大分から別列車継走になっています。客車を連結していることとの関連はよくわかりません。

北東航21さん
確かに、そう簡単に運休というわけにはいかないですよね。

さすがに43-10の頃は見ていませんが、昭和48-49年頃のC12時代、高森線混合列車は何度か写しに行きました。
当時、所定では混合になるのは昼の1往復で、残りは客車のみでスジが立っていました。混合を期待して待っていると貨車が付かずがっかり・・ところが客レにワムが連結されてやってきたりと、定数に余裕があるのか現場では区別していなかった様子でした。

ローカル線の場合は、現場の状況に合わせていい意味で自由な選択が実施されていたような感じですね。

一駅だけでも客車をちゃんと提げてたのが凄いですね。
YouTubeには板谷峠の電化工事を記録した動画があって、下校途中の子供達が貨車に乗り込む「特例乗車」の様子が観られたので、43-10の時刻表復刻版を読みながらそのイメージを膨らませてました

貨車への乗車、子供たちはどんな気持ちだったのでしょう。私なら当然大喜びですが・・・。

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