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2021年5月19日 (水)

混合列車 その3

時刻表から拾い集めた混合列車(もどき)の3回目です。

その1で書きました通り、
①43-10貨物時刻表に掲載されている列車の中で、列車番号の十位の数字が0~4になっている列車、及びこれと同一と思われる43-10旅客時刻表に掲載されている列車。
②43-10貨物時刻表に掲載されている列車の中で、列車番号の末尾にDがついている列車。及びこれと同一と思われる43-10旅客時刻表に掲載されている列車。
③43-10旅客時刻表に掲載されている列車の中で、列車番号の十位の数字が5~9になっている機関車牽引列車、及びこれと同一と思われる43-10貨物時刻表に掲載されている列車。
のいずれかに該当する列車を集めたものです。

431003sg_20210517191201

赤字は貨物時刻表と旅客時刻表とで相違がある部分です。

●川俣線
・1972年5月の川俣線廃止まで、岩代飯野駅と岩代川俣駅では貨物営業が行われていました。
・貨物時刻表には客車列車のような列車番号で掲載されているのですが、対応する列車を旅客時刻表で確認したところ、実際には気動車列車のようです。最初は怪しさを感じたのですが、ネットを調べると気動車が貨車を引く写真がしっかりありました。
・朝方に設定されている岩代飯野始発松川行きの724D以外のすべての旅客列車が貨物時刻表に掲載されています。逆に、これ以外の貨物列車は設定されていません。
・貨物時刻表には728D、730D、732D、734Dの4本は岩代飯野駅の着(発)時刻が記載されており、ここで貨車の解結が行われそうな雰囲気を出しています。しかし時刻を推測すると岩代飯野駅の停車時間はいずれも1分程度のようで、入換は無理のようです。
・岩代川俣駅での折り返し時間は、725D~726Dが6分である以外は10分以上あり、何とか入換は可能かもしれません。
・ネット上の写真を頼りに線路配線を推測するとこんな感じではないかと思うのですが。Smk
・これであれば上り列車のみ岩代飯野駅の時刻が記載されているのは頷けるのですが、前述の通り入換するほどの時間はありません。なぜ時刻が記載されているのでしょう?
・岩代川俣駅ではどのような手順で入換が行われていたのかにも興味が湧きます。

●日中線
・ここはネット上に多くの情報があります。クモイ103さんの貴重な写真も発見しました!
・会津村松駅と上三宮駅は1980年2月まで、会津加納駅は1983年11月まで車扱貨物の営業が行われていました。熱塩駅の貨物扱い廃止は1964年4月です。
・ネット上の写真を頼りに線路配線を推測するとこんな感じではないかと思います。
Snc
・会津加納駅では下り・上りのどちらの列車でも入換が行われるようです(その違いはわかりませんが)。会津村松駅と上三宮駅では線路配線上上り列車でしか入換ができませんので、いったん熱塩駅まで行って戻ってくる形になります。
・編成は、下り列車の場合で[機+客+貨]または[機+貨+客+貨]の写真がネット上で見つかります。機関車次位の貨車は会津加納駅での解結となり、最後尾の貨車が会津加納駅、上三宮駅、会津村松駅で入換を行うのだと思います。
・時刻表から各駅の停車時間を推測しますと、5分以上の停車時間がありそうなのは621列車、623列車、622列車、624列車のいずれも会津加納駅のみです。会津村松駅と上三宮駅の停車時間は2~3分程度であり、入換はちょっと厳しそうな感じなのですがどうだったのでしょう(貨物時刻表では会津村松駅と上三宮駅は駅名は掲載されているものの全列車通過扱いとなっています)。

●只見線
・越後広瀬、越後須原、入広瀬の3駅は1976年9月まで貨物営業が行われていました。
・貨物時刻表にはこの3往復以外の貨物列車は掲載されていません。
・ネット上には[機+貨+客]の編成の写真がありますが、それ以上の情報は見つかりませんでした。

●魚沼線
・ここもナゾです。ネット上にはほとんど情報がありません。
・西小千谷駅の貨物扱いは1960年3月に廃止されていますが、片貝駅は1974年10月まで貨物営業が行われていました。
・来迎寺~西小千谷間の列車の場合、単純に考えると来迎寺駅から気動車に引かれてきた貨車が片貝駅で解放され、上りは逆に片貝駅で貨車が連結されて来迎寺駅に向かう・・・となるのでしょう。しかしながら片貝駅の停車時間を推定すると、129D、133Dは2分、130Dは4分、134Dは3分足らずです。これで貨車の解結が行えるのでしょうか? とにかくよくわからない魚沼線の混合列車です。

 

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コメント

1974年10月までは小口扱貨物、いわゆる貨車を解放せず、扉を開けて積み下ろしする貨物扱いがあるので、1972年廃止の川俣線岩代飯野駅と、1974年10月貨物営業廃止の魚沼線片貝駅は、貨車の解放を考慮する必要はないのかもしれません。

特に片貝駅は、貨物営業廃止時期からしても、小口扱を荷物に集約したと同時に廃止したと思われます。
西小千谷が1984年1月末まで鉄道荷物の扱いをしていましたが、キハユニが入った形跡がなく、おそらくキハ35やキハ45の一部を仕切って荷物室としていたと思われます。ここに小口扱の貨物も載せて代用車としてしまえば、貨車の連結も不要です。

川俣線は機芸出版社発行の鉄道模型趣味に河田宏一さんが記事にしていました(後に河田宏一著シーナリーストラクチャーガイドに再掲載) 全盛時代のレポートが掲載されており取材当時はC12が混合列車を牽引しており客車はつばめ用スハニ35 記事では都落ちの特急客車かローカル線車輛の格上げ云々と書かれていた 模型趣味の記事から数年後中一の夏の家族旅行で蔵王温泉に出かけた時松川駅で停車中の川俣線の列車を見て記事通りであった唯残念なのは混合列車ではなかった 此の後合理化でDC化されたのでしょう 河田さんの記事では岩代飯野での貨車扱いについて述べていたのは松川側からのみ進入出来る配線ですので松川からの岩代飯野向け貨車は一担岩代川俣迄向かい折り返し松川行に連結して岩代飯野で解結してるのではと書いておりました 岩代川俣での入れ替えの状況も河田さんは刻銘に記事及び図解で述べていました
関係無い事ですが松川では松川事件の舞台でした東北本線の列車が松川付近で脱線転覆事故を起こした原因が人為的に線路が破壊された為と警察は立件し犯人を検挙したと記憶にあります
松川付近から福島迄は東北本線線増のおり勾配緩和の為上下線の経路が変化する区間ですね
多分私が松川で見た川俣線の列車は盲腸線の蒸気牽引列車の最後の頃ではなかったと思うのです

> 日中線
> クモイ103さんの貴重な写真も発見!
お呼びで? 日中線大好きのクモイ103でございます(笑)

日中線列車の停車時間については、時代は異なりますが、記事「貨物と荷物」でNZさんが昭和54年10月1日訂補の詳細な情報を提供下さいました。昭和53年に私が入換作業を見た624レの会津村松は6分停車だったそうです。

なお蛇足ながら、f54560zgさんが引用されたサイトの管理人氏は、サイト名を紹介せず直リンクだけでコンテンツを引用することがお嫌いですので、私からサイト名とトップページをご紹介しておきます。
サイト名「客車列車の旅」
https://www.jnrpc.com/index.html
ここの掲示板にはもう20年以上居ついております…
今回ご紹介頂いたコンテンツは、掲示板そのものではなく管理人氏が編集した過去ログページです。サイト内のけっこう深いところに収録されていて、ご案内は長くなるので省かせて頂きます(汗)。

北東航21さん
おっしゃる通りかもしれませんね。小荷物も小口貨物も見た目は大差ないような気がしますが、旅客営業と貨物営業の縦割りで、貨物を旅客車で運ぶことはできず、やむを得ず貨車を連結していたのかも。

yyoshikawaさん
川俣線のような小規模ローカル線でもしっかり貨物輸送が行われて、物流を支えていたのだと思います。

クモイ103さん
リンクの件、大変失礼いたしました(汗)。
本文から消去させていただきました。

f54560zg さん
消去までして頂く必要があったかどうか分からず、余計な口出しだったとすればお詫び致します。

折角一度はご紹介頂いた拙作ですので、改めてアクセス(笑)をご案内します。
前コメントでご紹介したサイトのトップページから、9号車「客車倶楽部」(客車列車掲示板)に入ると、掲示板本体への入り口の他に、膨大な過去ログを整理したページ「倶楽部メモ(掲示板過去ログ)」があります。
その最初にある「主な話題(1~***)」(現時点で1~813となっている)をクリック→「編成・運用や地域の話題」の囲み中にある「特定路線・地域の話題」をクリック→多数並んだ見出しの中に「日中線」を含むものがいくつかある中で、ずっと下の方にある「日中線の風景」が、今回f54560zgさんに見つかってしまった(汗)私も参加しているログです。

私にとって日中線は、中学生時代に唯一現役のSLを撮影に行った線区として思い入れがあります。そこへ件のサイトの管理人氏(「仙コリ」さん)も日中線にご縁があるとのことで話が合い、過去何度か話題にしてきました。
というわけで、こちらのサイトでも日中線の話が出れば食い付かせて頂く(笑)ことが多いかと思いますので、よろしくお願い致します。

クモイ103さん
こちらこそ早とちり的な対応で申し訳ありませんでした。
ご紹介いただいたサイト様には客車に関する膨大な情報がありますね。客車マニアの方には貴重です。クモイ103さんの日中線に対する熱い思いも十分伝わってきますし。

今発売中の国鉄時代2021年8月号(66号)はローカル線特集ですが、日中線、倉吉線の記事では混合列車についても説明、写真がありました。

コスモスさん
情報ありがとうございます。ちょいと立ち読みしてみます(汗)。

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