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2021年1月28日 (木)

大阪環状線の配給電車 その3(2003年)

前々回・前回に引き続き、吹田工場を中心に淀川・森ノ宮・日根野の各電車区を巡る配給電車列車の運用についてのお話です。
今回はその3回目、2003年3月時点での様子です。

1988年からの変化としては、
・天王寺駅の阪和短絡線が開通した。
・旧型車を駆逐したクモル145・クル144には早くも廃車が発生し、この時点では各3両、計6両に減少していた。
といったところでしょうか。

 

まずダイヤを見てみます。運用順序はわかりませんので、テキトーに区切ってアルファベットをつけてあります。2003031hkr

2003032hkr
・Aは森ノ宮区を出区し、環状線内回りを 回6451で西九条の5番線へ、ここから桜島線に入って安治川口で折り返し、回6452Mで梅田を経由して吹田信に向かいます。
199710jn

・Bは吹田信を出区し、配6455M(?)で安治川口へ、折り返して配6456で西九条4番線を通って一気に天王寺へ。西引上線→4番線→ 連絡線(スロープ)経由で阪和線に移動して配6951Hで日根野へ。
・Cは日根野から阪和短絡線経由で天王寺8番線へ。新今宮で環状線に転線して環状外回り回6454となって森ノ宮区へ。
200101jt
・Dは同じく日根野を配6956Hまたは配6958Hで出発して天王寺へ、連絡線→4番線→西引上げ線経由で内回りを回6457として西九条5番線へ(京橋から回6467かも)、安治川口で折り返して回6458Mで吹田信へ。
・Eは吹田信から回6459M(?)で安治川口へ、折り返して西九条3番線を通って回6460で森ノ宮区へ。
・Fは森ノ宮区を出区して回6453で内回りをぐるっと回り、新今宮で関西線に転線して天王寺6番線へ、短絡線を通って配6953Hで日根野へ。
といった感じになるかと思います。
ダイヤ上の文字を読み取りずらい部分があり、
ちょっと自信がありません(汗)。

 

運用順序を適当に想像して箱ダイヤを作成すると以下のようになります。あくまで想像です(汗)。200303dhk

 

地図上では以下のようになります。
200303ab
とうとう配給電車は環状線を一周することになりました(厳密には新今宮~天王寺間は関西線ですが)。

ただ、阪和短絡線が開通したにもかかわらず、相変わらず天王寺駅の連絡線(スロープ)を使用する場合があるのが不思議です。
このあたりをもう少し詳しく見てみると、前述のFとCの場合はこうなります。
200303ag
京橋~阪和線の時は環状線を3/4周くらいぐるっとまわります。距離は長くなりますが入換がなくなることを考えればそれなりに理解できます。

ところがBとDの場合はこうなります。
200303ao
これは理解し難いです。距離も長いしスイッチバックも入換もあるのに何でこのルート? 多分何らかの理由があってのことなのでしょう。このようなルートを選択するに至った理由が知りたいですね。

 

その後部品輸送は自動車に変更され、クモル・クルを使用した配給列車は運転されることがなくなってしまいました。見た目もインパクトがありましたが、その謎めいた運転ルートも魅力的でした。
鉄道ピクトリアル2018年9月号には東京の配給電車の運用も掲載されていますので、機会があればその珍しいルートなどを改めてご紹介したいと思います。

 

列車ダイヤは480042さんよりご提供いただきました。
配線図はT.Mさんよりご提供いただきました。
ありがとうございます。

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バックナンバーはこちらからどうぞ。

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コメント

西九条の渡り線(はるかルート)を使わないのもよくわかりません。
日根野区向けと森ノ宮区向けを分離してダイヤ設定すればいいものを、日根野区←→森ノ宮区で何かをやりとりする必要があったのでしょうか?

>このようなルートを選択するに至った理由が知りたい

さよならの時が近づき、ファンサービスの一環だったかも。これらルートでの最終運行はいつで、最終日に、さよならヘッドマークの掲出があったのか。気になるところです。

>西九条の渡り線(はるかルート)を使わない
Dは京橋で列車番号が変わっているようにも見えるため、何かあるような気がするのですが、よくわかりません(汗)。

>最終運行
そういった情報は少ないですね。地味に、ひっそりと姿を消したのでしょうか。

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