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2020年12月 3日 (木)

天王寺駅での客車入換

前回の天王寺駅の客車回送列車の記事に関連して、今回は天王寺駅での客車の入換手順について配線図と見比べながら考えてみました。
あくまで想像ですので念のため(汗)。

 

まず阪和線側です。1979年4月の配線図です。
197904
・連絡線につながっているのは1番線と4番線だけです。ですので、921列車及び924列車はこのどちらかの発着になります(後年は1番線だけになりましたが)。
・921列車は到着後そのままELが推進で連絡線へ。924列車はELが推進で坂を押し上げてきます。
・入換機が客車を推進で阪和線に押し上げていた時代(前回の記事の①の例)、阪和線からやってきたELはどうしていたのでしょうか。この図には阪和線場内信号機に誘導信号機が描かれていませんが、もし設けられていれば客車が止められている線路に直接進入したでしょうし、設けられていなければいったん客車が止まっていない線路に到着してそれから入換、ということでしょうか。

 

次に関西線部分です。1986年頃です。
198600_20201130201601
まず921列車の場合を考えます。
①DL単機が竜華からやってきて4番線に進入し、中2番線あたりで待機する。
②連絡線を通ってELに引かれた客車が4番線に進入する。
③DLが連結されて客車だけを中1番線に連れていく、もしくはELが推進で客車を中1番線に移動させた後にDLを連結する。後者の場合、ELは4番線に戻る。
④回送客車列車はDLに引かれて中1番線から出発する。
⑤EL単機は4番線から竜華に向かうか、もしくは連絡線を通って阪和線から出発する。
・①と②は逆でも構わない。DLが到着するとき、仮に4番線に客車やELがいたとしても、誘導信号機が設備されているので何とかなりそうですし(汗)。
・回送列車をELが牽引する場合は、推進で客車を中1番線に移動させた後中2番線を使って機回して中1番線から出発する。

次に924列車の場合。
①EL単機が連絡線もしくは竜華からやってきて4番線に進入し、中2番線あたりで待機する。
②DLが引く回送客車列車が4番線に進入し、DLが切り離される。
③ELが客車に連絡され、連絡線を通って阪和線ホームに向かう。
④DLは4番線から出発して竜華に戻る。
・①と②は逆でも構わない。この場合ELは誘導信号で4番線に進入して客車に連結される。
・竜華から回送客車をELが引いてくるとなるとちょっと面倒。客車を4番線に止めたままでの機回しは関西線ホームを通過することになり、ちょっと現実的ではないような。となると中1番線・中2番線を使っての機回しということになり、作業としては面倒なことになります。まあ実際、先日の記事の通り、924列車の回送列車をELが牽引したという情報は見つかっていませんが。

この辺りはKASAさんのコメントでかなり想像の精度が向上したように思います(笑)。

 

配線図はT.Mさんよりご提供いただきました。
ありがとうございます。

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バックナンバーはこちらからどうぞ。

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コメント

「関西の鉄道」No.6(特集:阪和線の50年)の52-53ページに「天王寺駅のうつりかわり」と題した見開き2ページの記事があります。
乗降ホームを並列で分けていた時代→過渡期→現在(1980年)の3つの配線略図が掲載されています。

添えられている写真が、名古屋発の1Dくろしお1号到着時なのですが、阪和1番線の先、地平からのスロープに入る手前、分岐と分岐の間の短い直線部分にED60が停止しており、写真のキャプションに「9107レきのくに53号を牽引後回送待ちのED608〔竜〕 S53-8-6」とあり、客車はどこにも見えません。ED60は両パンを上げており、後部標識灯は明るくて点灯を確認できないかもしれませんが、不点灯に見えます。

この頃は和歌山に客車の配置はなく、竜華配置ですから、地平側から入換機が先にスロープを降ろしたと思われます。

もしかしたら、和歌山方に別の電機が連結されて、次の運用に備えて和歌山方面へ回送された可能性もありますが。

>短い直線部分にED60
私もどこか(ネット上?)でその写真を見た記憶があります。その時思ったのは、ED60が自分で客車を下ろして、阪和線で戻るために再びスロープを上がったところではないかと思ったのですが・・・。

>阪和線で戻るために再びスロープを上がったところ

なるほど。その考えもありますね。
私は、あの直線部分で車両が止めれるようになっているんだ、というのが驚きでした。
阪和1番線の入信で、そのままスロープ下まで入換だと思っていましたので。

北東航21さん
確かに、あの部分に車両が止められるようになっているとは思わないですよね。おそらく入標がそれに対応するように配置されていると思うのですが。

ツイッターでこんな画像を見つけました。

https://twitter.com/arakon5861/status/1311216505812480002/photo/1

どうやら天王寺駅でこれからスロープに向かおうとしているEF5840+マヤのように見えますが、いかがでしょうか・・・。

1969年生まれです。当時阿倍野在住で、1978年頃から1990年迄ずっと天王寺駅を観察してました。チャリでプラプラ行ったり、カメラ持参したり。関西本線電化後なので、非電化時代は存じませんが、上記期間は完璧(ホンマか!?)に記憶があります。何でも聞いて下さい!概ね、貴HP記載の推測内容で正解だと思いますが。素晴らしい調査力ですね。感銘致しました。

阿倍野の鉄道少年さん
>ずっと天王寺駅を観察…。…何でも聞いて下さい!

とのことで、"やまとじライナー" の記事で
http://senrohaisenzu.cocolog-nifty.com/blog/2020/12/post-4f3786.html

381系が、本当に旧短絡線(スロープ)を通ったのか、について情報をお持ちでしたら宜しくお願いします。

東跨線橋に、"芦の家さん" のカレー屋があって、吉永小百合 似の女将さんが切り盛りしていたのですが、このお店についても宜しくお願いします。

阿倍野の鉄道少年さん
コメントありがとうございます。

381系もそうですが、吉永小百合似の女将さんにも重大な関心があります(笑)。

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