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2020年5月 9日 (土)

釜石線配線図 その6(陸中大橋~小佐野)

釜石線の第6回目、最終回です。

まず陸中大橋駅です。
1977年4月(※1)
19197704
・有名な駅ですね。
・通常は配線略図では曲線などの線形はあまり表現されませんが、ここではΩカーブが立派に描かれていますね。
・6年くらいの間終端駅であり、43-10の貨物時刻表を見ても始発・終着貨物列車が設定されているのですが、転車台はありません。昔の空中写真を見てもそれらしいものは見つけられませんでした。

1987年3月(※2)
19198703
・変化はありません。

2000年7月(※2)
19200007
・1984年2月に一般車扱貨物、同年5月に専用線貨物が相次いで廃止されてしまい、貨物側線がほとんど撤去されてしまいました。貨物営業としては上有住駅(1993年廃止)の方が長く続いていたんですね。

 

続いて洞泉駅と松倉駅です。
1977年4月(※1)
2021197704
・洞泉駅は交換可能、松倉駅は棒線駅です。

1987年3月(※2)
2021198703
・洞泉駅は棒線化されてしまいました。

2000年7月(※2)
2021200007
・変化はありません。

 

最後に小佐野駅です。
1977年4月(※1)
22197704
・交換可能駅です。

1987年3月(※2)
22198703
・変化はありません。

2000年7月(※2)
22200007
・変化はありません。

ところで、停車場変遷大事典を見ますと、小佐野駅~釜石駅間の釜石駅から1.1kmのところに中妻操車場という停車場が1946年からわずか3年ほどの間だけ設けられていたという記述があります。「なんでこんなところに操車場が? しかもなんで短期間で廃止?」と誰しも感じると思うのですが、位置から考えるとこの操車場は後年の釜石客貨車区のような気が・・・。釜石駅から若干距離がありますので当初は独立した客車操車場であったものが、その後釜石駅構内に統合されて実態としては存続したものの書類上は廃止になったとか? もしそうであれば数少ない客車操車場のひとつだったことになりますね。あくまで想像ですが(汗)。

 

配線図は
※1印・・・3RT生さん
※2印・・・KASAさん
よりご提供いただきました。
ありがとうございます。

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バックナンバーはこちらからどうぞ。

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コメント

陸中大橋は昔機芸出版社のシーナリーストラクチャーガイドで紹介されており見て観たい駅でした駅を出た上り列車はオメガループと隧道と勾配で高度をかせいで足元に先ほど発車した陸中大橋駅を眺める超絶景区間です 我が家の冬の三陸の旅で陸中大橋駅を車中より見る事が出来て感激した 当時は未だ釜石鉱山から鉄鉱石が搬出されており駅構内の鉱石用ホッパーも現役で使われてました 駅を発車して直ぐオメガループの第二大橋隧道に入り抜けると方向感覚が狂う感じも有りますが足元に先ほど発車した陸中大橋駅が見えた構内のホッパーも俯瞰できましたが直ぐに又隧道に入り上有住に向かいました
釜石と陸中大橋の間で嘗て廃止された釜石製鉄所専用線の跡は余り見られませんでしたが洞泉付近に隧道跡を見る事が出来ました

鉱山の遺構が残る陸中大橋を出て唸りながらトンネルを駆け上がるDC、明るくなってから鉄橋の上から眼下を見下ろすとさっきの駅が。乗客がまばらな車内を前後に移動しながらこのスリリリングな車窓を堪能しました。

yyoshikawa様。
同感です。同社のシーナリィガイドともども、本来は模型愛好者向けの本ですが、当時写真・記事が掲載されていて、構内配線の理解が深まります。
他に、亀山・柘植・会津宮下などもお薦めです。

皆様
特異な線形と設備で、特徴的な駅ですね。

貴重な配線図を確認できていつも感謝しております。トンネル内に入換合図器があって、入換がトンネルまで入っていたであろうこと、そのためにその外方の長いトンネル入口に場内信号機を設置したのであろうこと、地形の制約がある中での対応があるわけなんですね。

中妻操車場については、後の釜石客貨車区で間違い無いかと思います。距離的にも一致します。
現在ではJRによる宅地分譲が行われた結果、痕跡はほとんどわからなくなってしまいました。とはいえ道路の形状からおぼろげながら推測することができます(釜石中学校北側)。

釜石製鉄所専用鉄道の陸中大橋駅は釜石線陸中大橋駅駅舎側に鉱石積み込み施設を設けていました ネット画像で検索していた折偶然蒸気時代の釜石線陸中大橋駅の空撮写真を発見陸中大橋駅前に有らぬ方向へ向かう線路が写り込んでいた位置関係から釜石製鉄専用鉄道の線路だと思われます

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