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2020年3月 7日 (土)

中在家信号場の連動図表

前回の記事でご紹介しました通り、中在家信号場の連動図表の写真が掲載されているサイト様を発見しましたので、今回はこれをじっくり眺めさせていただこうと思います。
「蒸気機関車がいた時代」 関西本線 中在家信号場 昭和39年12月20日

なにせ第1種機械丙の連動図表は(個人的には)貴重なもので、大変ありがたく、感謝しております(汗)。
連動図表以外の写真も素晴らしいことはもちろんです。

写真をそのまま掲載するわけにもいきませんので、起点・終点を逆にして図を描いてみました。

R_20200305192201

・遠方信号機は単灯です。下りは2つ設けられています。珍しいですね。
・折返1番線には軌道回路1T、2Tが設けられています。信号扱所からの見通しが悪いため、在線確認を軌道回路にて行うためでしょうか。この関係で場内信号機4には閉路鎖錠が、またてこ4には電気鎖錠器が設けられています。
・軌道回路が1T、2Tの2つに分けられている理由は下のほうの欄外の文(一部解読が出来なかった文字は○で表してあります(汗))にヒントがありそうです。おそらく1Tは短く、2Tは長いのでは?
・14が< >で囲まれています。< >は回路制御器付きの意味で、この反応灯P1、P2を制御するためのものでしょうね。但し、そもそも、14とP1、P2の関係がわかりません。P1、P2が単に列車の最後尾の位置を示すだけならば14とは関係なさそうな気がするのですが。
・転てつ器9イ、9ロのところにはてっさかんの記号と鎖かん12のてこ番号が書かれています。つまり複式ですね。
・転てつ器8のところにもてっさかんの記号が書かれていますが、てこ番号は同じ8です。こちらは単式のようです。
・てっさかんについてはこちらの記事を、
 てっさかん(デテクターバー)
 単式・複式についてはこちらの記事を、
 手動の転てつ器 その3
 また実際の取り扱いの様子はこちらの記事をご覧ください。
 鉄道文化映画集 「鐵道信號」 その1
・折返3番線にも列車がアタマから突っ込みますが、こちらには反応灯はありません。どうしているんでしょう?
・通過列車の通票の授受は信号扱所前のホーム上に設けられた授受器で行うようですが、停車列車の場合はどこで行うのでしょう。通過列車と同じでしょうか。さすがに駅長が折返3番線に停車している本務機まで行くことはないでしょうから。

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バックナンバーはこちらからどうぞ。

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コメント

中在家信号場の末期は折返3が本線と断たれ、スイッチバック列車と通過列車の交換で運用されていましたが、程なく使用停止となりました。
その後、線路は繋がっていたものの、信号機は折返線関連が横を向けられ、閉塞区間の区切りとして使われていましたが、最近、折返線の線路が分岐を含めて撤去されたようです。

通票の授受をしていた短いホームはまだ残っています。

14とP1のP2の関係なのですが、

鉄道ダイヤ情報 2006年10月号
特集 My Favorite Line 関西本線

の40ページの解説によれば、

「機関士は所定時刻になったら、折返1番線の先端部にある14番出発信号機の信号反応器(P1、P2)の緑色灯を確認して折返2番線に推進運転する。」

とあります。ですので、14番が信号現示になると、P1、P2は緑色点灯という関係ではないでしょうか。

「反応灯」という用語のイメージからは、点灯と消灯のみというイメージがありますが、点灯(白、赤、緑)と消灯と4パータンあり、なかなか豪華なのですね。 

全投稿で14番が「進行現示になると」の間違いでした。失礼しました。

連続で失礼します。貴重な、配線略図、連動図表のご紹介ありがとうございます。

通票受授柱の使用に関しては、天王寺鉄道管理局運転取扱基準規程(昭和50年9月1日)に次のように規定されていました。

以下、中在家信号場に関する部分のみ抜粋します。

また以下の条項における授受とは、「駅長を主体」として示されています。

第105条 通票受授柱は、通過列車のほか使用してはならない。ただし、次に掲げる停車場における列車は、停止列車(特急、急行気動車列車以外の停止する気動車列車を除く。)に対しても使用することができる。

(1)受柱使用

中在家 上り列車

(2)授柱使用

中在家 各列車

2 通過列車を臨時に停止させるときは、受柱は努めて撤去して、手で受けるものとする。

3 省略

4 中在家の折返し線に着発する列車の通票受授方は、次のとおりとする。

(1) 停車列車(急行気動車列車以外の気動車列車を除く。)

下り列車 

折返し3番線に到着の際、受領(受柱なし)し、次の区間の通票は折返し1番線から出発の際、授柱により授与する。

上り列車 

折返し1番線に到着の際、受柱により受領し、次の区間の通票は折返し2番線から出発の際、授柱により授与する。

(2)気動車列車(急行気動車列車を除く。)

下り列車

折返し3番線に到着の際受領し、次区間の通票は、折返し3番線から出発の際、授与する。

上り列車

通過線に到着の際受領し、次区間の通票は、折返し2番線から出発の際、授与する。

北東航21さん
ということは、閉そく区間の境界という機能もなくなってしまったのですね。

KASAさん
詳細な、貴重な情報をありがとうございます。

>信号反応器(P1、P2)
なるほど、限界表示灯だけでなく中継信号機の機能も持っているということですね。それにしても3色をどうやって切り替えるのでしょうね。

>通票の授受
これは面白いですね。ちょっと整理してみたいです。

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