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2019年10月22日 (火)

大宮駅の保安方式識別標識

大宮 2011/12/11 その1の記事で、3番線から京浜東北線への出発信号機付近に設けられている保安方式識別標識についてのコメントをNZさんからいただきました。また、これとは別に写真等もご提供いただきましたのでここでご紹介させていただきます。

201910001
・2019年10月時点での件の信号機です。この時点では信号機上部の標識灯がなくなっています。NZさん、KASAさんのおっしゃるように、以前は信号機点灯・識別消灯が定位(?)だったものが、標識等を廃止して信号機消灯を定位(?)としたのかもしれませんね。
・たまたま信号機が点灯していない瞬間が写ったわけではありませんので念のため(汗)。
・信号機の上部の「自」が保安方式識別標識です。

201910002
・このテの信号機の番号はアタマに「S」が付けられるようです。

201910003
・特殊な信号機ですので、一般の信号機との誤認防止のため左側に低柱で設けられたものと思われます。

続いて工臨用の常置信号機の記載がある局報のご紹介です。

198309261
・昭和58年9月26日付 東京北南西鉄道管理局報(乙) 共通通達第11612号 池袋構内、本線路切換その他 です。

198309262
・記事欄に「保安方式識別標識添装」とあります。
・また「保安方式切替てこ」なるものが、新宿、池袋、田端の各駅にあることもわかります。
・機関車牽引列車に対する保安装置なので、ATS-Sが設置されていることもわかります。

198309263
・記事欄に同様の記載があります。

画像はNZさんよりご提供いただきました。
また画像に対する説明文もNZさんからいただいたいたものをベースにしています。

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コメント

押入れの底から40年前の資料が出てきました。
昭和56年12月6日に実施された、山手線、京浜東北線(大宮〜蒲田間)のATC設備使用開始関係の局報です。
この項に関連する通達から抜粋します。

昭和56年12月18日 東京北南西鉄道管理局報(乙) 号外
共通通達第12413号
工臨設備使用開始その他
 標題について京浜東北線(大宮〜東京間)山手線(田端〜東京間)について下記並びに別紙連動図表(関係の向きに配布)のとおり施行する。
目的 ATC化工事
期日 12/22
1 施行要領
(1)信号保安関係
 ア ATC進路一時使用停止
  (略)
 カ 常置信号機(中継含む)及びATS地上装置新設
12月22日4時10分から次のとおり新設のうえ使用開始する。
※表組みのうち区間、信号機の名称、建植キロ程、記事から抜粋します。
大宮構内
出発 3番線ー東京方(電車線) S208L 30k163m 低柱式(色灯式3現示機構)
場内 東京方ー3番線 S201R 29k776m 低柱式(色灯式3現示機構)
※以下は区間のみ抜粋します。
南浦和構内
川口構内
赤羽構内
東十条構内
田端構内
上野(電)構内
秋葉原構内
東京構内

昭和57年1月22日 東京北南西鉄道管理局報(乙) 号外
共通通達第12696号
工臨設備使用開始その他
 標題について山手線(品川〜田端間)京浜東北線(東京〜蒲田間)について,下記並びに別紙連動図表(関係の向きに配布)のとおり施行する。
目的 ATC化工事
期日 1/29
1 施行要領
(1)信号保安関係
 ア ATC進路一時使用停止
  (略)
 カ 常置信号機(中継含む)及びATSーS形地上装置及び信号機喚呼位置標新設
1月29日4時00分から次のとおり新設のうえ。使用開始する
※表組みのうち駅名を抜粋します。
新橋構内
田町構内
品川構内(電)
大崎構内(電)
五反田構内
 ※中継信号機のみ設置されます。
恵比寿構内
新宿構内
池袋構内
蒲田構内

以上の駅に工臨用の自動信号機(この項の一番上の写真にあるような「自」という標識が添装されている信号機)がATC化当初に設置されました。
現在では、ATCもデジタル化されました、また線路の移設等もあるので、改修されているかもしれません。

担当者によって、微妙に書き方が違うようですね。

NZさん、貴重な情報ありがとうございます。

大宮駅の話題では無く恐縮ですが、京浜東北線上野駅の信号機が使用停止(横向き)になっていることに、上野東京ラインの車中にて今朝気付きました。

鶯谷方のカーブに2台並んで設置された中継信号機のうち1台は以前より横向きになっていましたが、残り1台もついに横向きに。

自宅最寄りである赤羽駅の信号機を帰りにチェックしよう思いましたが、すっかり失念。

もう、京浜東北線の工臨でATS-S(SN?)は使わないということなのでしょうか?

普段は消灯していた信号機。他の駅がどうなっているのかが気になります。

たけちゃん様、横から失礼いたします。

情報をありがとうございます。今度、是非、見に行ってみたいと思いました。

今回、件の信号機が使用停止(横向き)になっていることと、関連があるのかわかりませんが、2023年の5月27日に、京浜東北線の南行電車から観察していたところ、品川駅の北行用の場内信号機が横向きになっておりました。

私のサイトにその時の写真をアップしましたので、よろしければご高覧下さい。

http://railwaytrackdiagrams.web.fc2.com/tokyo_south/signal_photo.html

これは推測でしかありませんが、もし、使用停止→廃止であるならば、従来の機関車牽引の工臨列車が京浜東北線に入線することは、もうなくなるのかもしれませんね。

キヤE195系とかに置き換えられるのでしょうか・・・。

KASA様

赤羽駅の状況を確認しました。北行の川口方、南行の東十条方どちらも横向きでした。

やはり廃止を前提とした使用停止なのでしょうか?

しかし、KASA様が自身のサイトでご紹介されているYouTubeの動画(https://www.youtube.com/watch?v=HGr9O62e1ao&t=9s)にもある様に、横向きであっても点灯させる場合があり、どうとも判断できません。

工臨のためだけに寿命が迫ったEF65やDE10などの自動ブレーキ機関車に、お金を掛けてまでD-ATCの車上装置を載せるのは費用対効果が悪すぎですので、今後はキヤE195などの電気指令ブレーキ車にATCを追設して運用するのが現実的ではないでしょうか。

普段は点灯しない信号機ですので、非常に興味深いです。

横を向けた信号機を点灯させる意味は何なんでしょうか。
本当は消灯させたいのですが何らかの理由で点灯させた方が都合がよいのであって、積極的に点灯させているわけではないと思うのですが。

たけちゃん様、

ご教示ありがとうございます。たしか、地下鉄車の綾瀬への甲種輸送などでは、終電後に線路閉鎖して、松戸~綾瀬間の常磐緩行線にDE10が入線しているようですね。

京浜東北線を試走した映像ではありませんが、キヤE195には、「保守モード」?なるものもあるようですね。田端駅脇の上野の保線技術センターに入線している様子が動画投稿されていました。

https://www.youtube.com/watch?v=vJ1eQhDi2p0

本日(2023年9月12日)、田端を通ったのですが、山手線内回り用、京浜東北線南行、北行用ともに、出発信号機に相当する信号機が横を向いておりました。


f54560zgさん、

点灯しているということは、設備上、一部だけ撤去して廃止することができない、または、そうするにはかなり手間がかかるということでしょうか・・・。

山手外回り線の工臨用の信号機は、かなり以前から横を向いており、田端などではすでに撤去されているのですが、上野駅ではなぜ残して置くのか不思議ですね。(本日時点でも残っておりました。)

いつも楽しく拝見いたしております。
さて、記事にもありました保安方式識別標識上部にあった撤去された標識灯ですが、以前の記事の写真も拝見しましたがあれはおそらく出発合図器であると思われます。
撤去前の写真をよく見ますと、白色灯のさらに上に黒いラッパのようなものがついています。また、写真中央の「3-貨」出発信号機柱の列車非常停止警報機のすぐ下にも同様の白色灯とラッパが付いています。

このページをご覧の諸兄に今更出発合図器の説明は必要ないと思いますが、当該信号機の設置目的と設置された時代を考えますと、機関車牽引の列車に対して当務駅長が出発合図を出すために設置されたのだと思います。
そしてその後、不要設備として他の番線と一緒に撤去されたのではと推測いたします。

pokkさん、コメントありがとうございます。
なるほど、出発合図器ですか。確かにそのような感じですね。
そこで質問なのですが、出発合図器が不要になるというのはどのような時なのでしょうか。

f54560zgさん

以前聞いた話なのですが、現在は車掌が乗務しない列車については基本的に運転士が信号や発車時間を確認して出発するルールとなっているようです。
つまり、車掌のいないワンマン列車や貨物列車については出発合図は不要ということらしいです。
たまにJR東日本のワンマン列車を利用するのですがどの駅でも駅員が出てきて運転士に合図を出すという光景は目にしたことがありません。また、貨物列車に対しても同様で特に駅員が貨物列車の出発に対して何らかの合図を出すという光景もやはり見たことがないです。一方で、車掌が乗務する列車は知らせ灯や連絡ブザーの合図で発車しています。

特別な臨時列車などではその限りではないのかも知れません。

出発合図については様々な方法があり、国土交通省令「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」に定められています。現省令が施行される2002年3月以前は「鉄道運転規則」「新幹線運転規則」という省令があり、それに応じて各鉄道会社が運転規則を定めていました。

出発合図は、駅の分岐器や信号を駅側で操作していたため駅長が出すのが原則でした。分岐器や信号を集中制御するようになって、車掌が運転士に対して出すようになり、さらに車掌が乗務しない場合に運転士が確認して発車するようになりました。
ホームや線路の構造上、安全に発車できないとされる場合は駅側が出発合図を行います。

また車掌が出発合図を行う場合は、無線か電鈴かブザーで行います。戸閉知らせ灯による発車は車掌からの出発合図というよりも出発合図の代用という印象を受けます。電鈴やブザーより発車を5~10秒切り詰めれるので。新幹線もこの戸閉知らせ灯による発車です。

なお、信号や分岐器が自動化された後もホームが曲がっているなど見通しが悪い場合は駅側が合図を出しますが、この場合は運転士ではなく車掌に対して出発指示合図や客扱終了合図を出しています。

pokkさん、北東航21さん
ご教示ありがとうございます。

pokkさん、北東航21さん、f54560zgさん、

コメントを興味深く拝読しておりました。

「出発合図器」とは考えが至りませんでした。勉強になりました。ご教示ありがとうございました。

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