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2019年5月13日 (月)

瀬野~八本松配線図及び信号機配置

先日、このブログにしばしばコメントを投稿くださっているNZさんから以下のようなご質問をいただきました。

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セノハチの閉塞信号機

山陽本線の難所セノハチは、上り列車に対して瀬野駅(290K070M)から八本松駅(279K500M)まで約10.5キロに渡って最急勾配22.6‰の片勾配が連続し、電車特急にELの補機がつくほどでした。
八本松駅~瀬野駅の駅間の線路図を見ますと、下り勾配の下り線には閉塞信号機が7基設置されているのに対して、上り勾配の上り線には閉塞信号機が13基設置されていることが読み取れます。
列車の運転速度は上下線でかなりの違いがあると考えられますが、ほぼ2倍の閉塞信号機を設置するほどなのでしょうか?
また、それほど上り列車は列車間隔を詰める必要があるのでしょうか?
急勾配区間での信号機の設置について、詳しい方々からご教示いただければ幸いです。

なお、勾配を上る線路の架線はツインシンプルカテナリー、下る線路の架線はシングルシンプルカテナリーと、電流容量を考慮した架線を使っています。
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このご質問と合わせて、同区間の1997年(平成9年)4月の線路図もいただいていますのでご紹介します。

まず八本松駅
19970401r

 

次に瀬野駅。
19970401r_1

 

そして問題の八本松駅~瀬野駅間です。
19970401r_2

 

ついでに、信号機の位置を正確に縮図化すると以下のようになります。
R

 

NZさんのおっしゃる通り、上下線で閉そく信号機の数が大きく異なっていますね。
またそれ以外にも、信号機の現示の種類にも目が行きます。特に上7、上5、上3、上1は進行と停止だけ・・・・?

 

皆様、ご教示よろしくお願いいたします(汗)。

配線図はNZさんよりご提供いただきました。

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コメント

GとRしか出ない閉そく信号機、気になりますね。
いずれもトンネルの入り口?あたりに立っている信号機のように見えます。(トンネルの正確なキロ程がわからないのでちょっと怪しいですが)

・トンネルをYでなくGで通過できるように?(ばい煙対策?でも非電化の頃のママとは考えにくい)
・トンネルの先の信号機がRで停車することの無いように?(本務機がトンネル出ても長大貨物列車だと後補機がトンネル内で、汽笛or無線が届かない?)

う~ん謎です。

別件で、八本松に1場と2場があるのは、走行中補機開放と関係あるのでしょうか。こちらも気になります。

連投すみません。
気になって調べてみたら、こちらのサイトにもう少し古い時代の同種の資料がありました。
https://blogs.yahoo.co.jp/sakamoto_masutarou/11812028.html
(蒸気時代のもののように書かれていますが、架線セクションが書かれているので電化後のものだと思います)

こちらの資料と見比べてみると、基本的な信号機建植位置は変わっていないようですが、以下の差異があります。
・八本松の上1場はもともと上1閉そくだった
・昔は「GとRしか出ない閉そく信号機」は存在せず、普通の信号機だった


また、別の方のサイトによると、やはり1場と2場の間で補機走行中開放をしているとのことです。
https://plaza.rakuten.co.jp/letrainblue/diary/200708060000/

以上をまとめると、
・もともと、列車本数が過密な山陽本線にあって、上り列車は勾配で速度が落ちるため、他区間と同様の運転時隔を実現するため閉そく信号機を密に立てていた
・当時、走行中開放は駅間で行われる形だったが、規定上特認で列車分離とはならない扱いだった
・時代が下り、往時程運転間隔を密にすることが求められなくなったので、もともと抱えていた何らかの不都合(上のコメントでは汽笛or無線?と書きましたが正解は不明)を解消するため、「GとRだけの閉そく信号機」が導入された
・あわせて、規定関係もいろいろウルサくなったので?特認を解消するために、走行中開放箇所を駅構内という形にするべく、上1閉そくを上1場内信号機に変更した

こんなところでしょうか。

 名無し信号区さまのコメントとダブって恐縮ですが疑問点を整理します。
 信号機間隔は同じ時隔で列車を運転できるように線区で統一するのが普通です。つまり列車速度が低いほど信号機間隔が短くなります。
 山陽本線の10‰で上り勾配の運転速度は、C59旅客が40km/h(以後単位省略)、D52貨物が20、でした。下り勾配となる反対列車は、旅客70、貨物50、でした。
 セノハチも同様で、上りはC59+D52旅客が30、D52+D52×2貨物が20、下りは旅客が60、貨物が40(下りのブレーキ制限のため)でした。
 従って上り勾配の信号機が下りの倍となるのはバランスがとれています。

 Y現示の出ない信号機は電化後に採用されました。名無し信号区さまのとおり、Rで停止したとき本務と補機の無線連絡を確保するためです。つまりトンネルを挟んで停止しないようにする対策です。
 トンネル過ぎの信号機がRのとき、トンネル手前の信号機はYの条件となりますが、この時はRのままとなります。トンネル過ぎがYとなれば手前は所定のG現示となります。したがって過ぎの信号機のRを見ることはなく、停止せずにすみます。
 蒸機時代はこの特殊システムは無かったのに、支障がなかったのでしょうか? 確認ができません。

 八本松の第2場内のこと、第1閉塞を第1場内に、場内を第2場内に名称変更したのみです。先の信号機間隔やRG信号とは関係ありません。
 目的は補機の解放場所を駅構内にするためです。解放場所は八本松の勾配状況から変更できず、構内を拡張する方法によりました。
 これ以前之扱いは駅間の閉塞区間での解放となり、列車分離であり、1区間に2本の列車が存在することになります。
 長い期間の実績から規程違反を黙認されていたのでしょう。この変更は1967・1868頃と記憶しています。
 補機とのブレーキ管の不連結も同じように黙認されて来ましたが、規程に従って連結することになり走行中の解放はなくなり、停車しての解放となりました。これも上と同じ時期に全国的に行われています。
 ただし緩急車と補機にブレーキ菅の締切り設備を設けて、解放直前に締切って走行中の解放を続けていました。対象列車は高速貨でレムフ10000とEF59が装備していました。鮮魚列車なので停車が惜しかったのでしょう。なお連結器は空気管を内蔵した密着自連です。

 セノハチでは電化直後にEF58+D52、が計画されましたが、協調運転が無理とわかって取りやめになりました。
直流機は定額速度以下での連続運転ができません。EF58ではSPノッチで46Km/hなのでD52もこれ以上の速度を要求され、ボイラー能力から無理です。
このため急遽この区間の本務機にEF61が専用されました。EF59投入までの応急対策です。EF61は本来貨物機ですからセノハチの旅客列車は補機が不要です。
電機運転は一斉ではなく順次進められ、その期間は本務と補機は協調のためにEL+EL、SL+SLのように同車種とされました。運用担当は苦労が多かったそうです。
この区間はトンネル断面が大きく、電化で架線を張るときもそのまま使われています。どういう先見の明があったのでしょう。これは糸崎~広島のみのことで、神戸~糸崎、広島~下関は電化により拡張工事が行われています。

 セノハチの上り貨物の補機はD52が1両でも計算上は可能ですが、停止したときの起動のために補機を2両としています。
というのは、山陽本線では上り10‰勾配に停止したとき、起動できなくてもよい、という前提で牽引定数を決めていました。
これは戦時中の軍事輸送の為に始まり、貨車を1両でも多く連結したいという要求に応じたものです。起動不能となれば救援が必要ですが、そのリスクを含めても合計輸送力は増えます。
一方、10‰を超える勾配には適用されません。セノハチはこれに該当するので、途中停止しても起動可能とするために補機が2両となりました。

 先稿はc6217です。ごめんなさい。k

名無し信通区さんの鋭い推理、そしてc6217さんの詳しい解説、ありがとうございます。

信号機の数だけでなく、GRだけの信号機とトンネルの関係、さらに機関車の運用までわかりました。

名無し信通区さんが引用されている、1つ目のサイトの写真のキャプションに、
「~瀬野駅を通過後 数分した箇所 ここまではほぼ直線の登り 
13の閉塞信号機があります~
<停止信号が表示しない信号機アリ:一旦停まると引き出し不可能なのであります>
~白い道路は“国道2号線”~」
というのがあり、これは番組のナレーションかと思うのですが、『停止信号が表示しない信号機』なんてホントに言ったんですかね? 言ったとすれば、取材した時に国鉄職員から説明を受けたことが元になってると思うのですが、何をそのように受け取ったのか謎ですね。
引用されている線路図によれば、この当時の信号機には、GRだけの信号機はないようですし。あるいは、現示系統が、c6217さんが書かれているように、RYGではなくRRYGのようにでもなっていたのでしょうか?

皆様
詳しいお話、大変ありがとうございます。
勾配、トンネル、無線等、いろいろな要素が信号機に反映されるんですね。

補足の補足
 信号機間隔のこと、線区で統一した最短列車時隔を設定して・・・・・・と述べましたが、各駅停車を対象とすれば発車直後は列車速度が低いため信号機の間隔を短くする必要があります。瀬野~八本松の出発~13閉塞でも読み取れます。
 また場内は閉塞よりも停止する機会が多いとの観点から第1閉塞~場内も短縮するのが理想とされていました。Yによる速度低下地点をなるべく遅らせるためです。
 電化による速度向上により再整理すべきでしたが、現実に支障がないためそのまま放置されています。ただし現実ダイヤで設置間隔が不足する時は信号機の新設や移設を行っています。
 JR西日本は京都~西明石で全面的な信号機間隔の増設と再調整を行い、様子が変わってしまいました。新快速130km/hの準備だったのでしょう。新快速で前面展望していると通勤電車区間のように信号機が目まぐるしく飛び去って行きます。
 出発~次の閉塞の間隔を極端に短くしている実例もあります。先行列車が閉塞を越えて出発がYになると続行列車が発車し、先行列車が加速して逃げているので閉塞を見るときにはGとなっているというサーカスもどきのダイヤです。

 主題からそれますが、停止を現示しない信号機はあります。
 「主信号機とは防護区間を持つ信号機」(R現示を出せる信号機)という定義があり、遠方や通過などの従属信号機は該当せず、R現示を出せません。
 故障で消灯したとき、主信号機はR現示として扱いますが、遠方や通過はY現示として扱います。
 

C6217さん
列車速度は勾配だけでなく、駅から近いか遠いかでも変わってくるわけですね。

瀬野・八本松・西条は補機運用と言う事情もあって面白い配線・運転ですね。
門司方にある背の高い入換信号機の存在も
面白さを引き立てているような気がします。

伊26さん
そうですね、かなり高い位置に設置されていますね。

背の高い入換信号機は地上の係員が見る必要がないからです。解放後の補機が確認して起動するので運転台から最も見やすい高さに設置されました。

解放後に補機は徐行して駅に接近する・・・という説明がありましたが、これは間違いで解放後の補機は直ちに停止して、停止後に入換信号機を確認するよう定められていました。
 これに違反して徐行を続けた補機が臨時停止した列車に追突した事故がありました。ルールは作るよりも守る方が難しいのですね。

セノハチの運転取扱規定が知りたいですね。

『動力車乗務員執務標準』(昭和51年3月 岡山鉄道管理局) にある、セノハチについての特例を抜粋します。

==================
第4章 電気機関車の取扱い
第5節 こう配線上における操縦方
76 略
77 略
78 (八本松・瀬野間における本務、補助機関車の引き出し要領)
八本松・瀬野間における運転取扱い及び上りこう配線の本務補助機関車間の協調引き出し方法は次の各号の取扱いによるものとする。
(1) 略 <無線機についての内容>
(2) 八本松、瀬野間7、5、3、1各閉そく信号機が停止信号現示により停止したときは、停止後3〜5分間位は、進行信号の現示を待つこととし、なお、進行信号の現示のないときは、本務機関士は最寄りのTBボツクスにより八本松駅長に列車の開通状態を確かめる。
(3) 八本松駅長に問い合わせ開通していない場合は、進行信号現示まで待つてもよい。この場合、停止後10分経過しても進行信号現示のないときは、再度八本松駅長に開通状態異常の有無を問い合わせる。
(4) 開通していながら進行信号の現示のないときは、信号機の故障、その他(踏切支障報知装置の使用等)のため無閉そく運転になるがこの場合の協調運転及び引き出しについては、起動前に十分打ち合わせておく。
(5) こう配線における列車の停止及び協調引き出し方は、次による。
 以下略 <具体的なノッチの扱いについて>
(6) 略 <無線機が交信困難な場合について>
(7) 略 <架線停電の取扱い>
==================

例の、進行・停止信号しか現示しない閉そく信号機は、やはり特殊な信号機のようです。

補機の解放についての条文は見当たりませんでした。広島鉄道管理局の規定があればみてみたいですね。

NZさん、f54560zgさん、みなさん、お邪魔します。

みなさまのコメントを興味津々で拝読させていただきました。

>NZさん

岡山局の貴重な資料のご紹介をあがとうございます。

補機の解放についての規定は、広島局の昭和51年4月1日現行の基準規程にありました。

C6217さんがコメントされていることがまさに規定されております。

私のHPで抜粋しておきましたので、どうぞご高覧いただければと思います。

http://railwaytrackdiagrams.web.fc2.com/hiroshima/sanyou/senohachi_kitei19760401.html

一方、件の上り閉そく信号機に関する規定は特にありませんでした。

ご紹介の「動力車乗務員執務標準」といった資料が広島局にもあったのかもしれません。

ただ、昭和51年4月1日現在の線路図では、件の上り閉そく信号機は、4基とも3現示となっていました。(すぐに訂正が入った可能性がないとはいえませんが。)

線路図の資料は、恐縮ですが、f54560zgさんからご紹介いただければと思います。共有のリンクをお送りしました。よろしくお願い申し上げます。

KASAさま 屋上屋を重ねますが少し説明を。

11条 これはブレーキ管を連結しない場合の説明です。この点で、ブレーキ菅の非貫通を認めており、重大な規程違反です。

39条 これは20‰区間であるため起動に補機が必要なためです。その後に所定位置で解放すると本務機が残る上り勾配のために運転不能になります。 したがって次の西条まで運転継続を定めたものでしょう。

91条 無閉塞運転は15km/h以下と定められていますが、EF66とEF58はまだ抵抗制御の途中で連続運転が不可能です。このために25km/hを認めたもので法規的な原因ではありません。また上り22‰では支障があってもすぐ停止できるという現実論もあります。

120条 下り勾配のG条件は、自動ブレーキの込め時間を確保するためです。貨車は緩めてから次のブレーキを使用するための空気源を得るためにブレーキ管から供給する必要があり、Y現示で発車すると次のRまでに準備ができません。
 停止中に貨車を緩めて機関車のみのブレーキで待てば・・・・の論がありますが、機関車のみで貨車の重みを受け止めることは不可能でズルズルと起動します。

上記はc6217です

書き忘れ 53条 正規のブレーキ試験は本務機が列車のブレーキを緩めて、補機のブレーキが緩むことの確認です。気を遣う作業であり、発車直前の慌ただしい時間なので省略したものでしょう。これも規程違反になります。
こういう作業を義務づけると形式に流れて本当の目的からはずれることも現場は経験しています。万一のブレーキ管連結のミスを許容する方がまだマシです。

C6217様、条文の詳しい解説とご教示ありがとうございます。

91条、120条は、正直、規定の理由がさっぱりわからなかったので特に勉強になりました。

皆様
多くの貴重な情報ありがとうございます。
いかんせん私自身セノハチをよく知らないもので、
そのあたりのギモンを記事にさせていただきました。
ご教示よろしくお願いいたします(汗)。

赤信号でも停車しなくてよい特殊な扱いの信号機の話を聞きましたので報告します。
18日の日曜日に国際鉄道模型コンベンション(JAM)に行ってきました。クリニックで大石和太郎さん(元新幹線運転士)が「蒸気から新幹線までの乗務体験と新幹線開業秘話」をテーマに話されたのを聞きました。蒸気時代に東北本線の蓮田ー白岡間の閉塞信号で、元荒川を超える10パーミルの上り勾配の途中にある信号機は赤の停止現示時でも、止まらなくてよいという扱いのものがあったそうです。勾配上で止まると引き出しが困難になるための特例だそうです。 もちろんその先への進出には速度の制限(15km/h?)が条件です。
これとは別のステージイベントで、「乗務員が語る蒸機時代」もありましたが、所用があって聞けなかったのが残念です。パンフレットには今回のテーマは「お召列車」になってました。

  停止しなくてもよい信号機について

 これは○○許容標識(正式名称が?)の付いた閉塞信号機のことですね。
 蒸機時代の平坦線では牽引定数を増やすため、上り勾配で停車したとき起動不能となるのを承知で牽引重量を定めていました。
 ただし本当に停車するとダイヤが混乱するため、停止信号でも停車せずそのまま無閉塞運転に移ることが出来ます。
 この標識を装備するのは10‰以下の区間であり曲線等の条件で起動困難と認められた場所に限られます。
 現物は信号機下部に添装された紫色灯で常時点灯しています。

ご教示いただき、ありがとうございます。
「信号機下部に添装された紫色灯で常時点灯」ということは、大石和太郎氏も述べておられました。

 停止しなくても・・・・・・・・ はC6217です。(汗顔)

 名称は「徐行許容標識」でした。

皆様
徐行許容標識については栗橋配線図の記事でもコメントをいただいていますね。

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