詫間・高瀬・伊予寒川・関川・多喜浜・石鎚山・伊予小松・伊予三芳配線図
t_yosiさんからご提供いただいた連動図表については、その一覧表を以前の記事でご紹介しました。ありがたいことに大量にありますのでどのような形で記事にしていこうか考えていたのですが、似通った駅をまとめてひとつの記事にしていくことにしました。
(路線図はこちら)
今回はその1回目です。
各駅に共通する要素は、
・上下共用の主本線と上下共用の副本線が設けられた、いわゆる一線スルータイプ。
・安全側線がある。
・連動装置は第1種継電、おそらく進路てこ式。
・閉そく方式は単線自動閉そく。
ですが、これを2回に分けてご紹介します。
●予讃線 詫間駅 1985年3月
・まず方向てこ1L。
信号制御欄の(◎2L又は◎3L但し41N)は、CTC扱い中は方向てこは出発信号機によって総括制御されるため別段方向てこの取り扱いをする必要がないということですね。CTCですから当たり前といえば当たり前ですね。
・次に場内信号機2R。
常時鎖錠の71、73は鎖錠欄には記載されておらず、代わりに信号制御欄に記載されています。これの意味するところは「2Rが反位の状態でも71、73を反位に転換することはできるが、この場合2Rは停止現示となる」ということだと思います。鎖錠欄に記載するのと何が違うんでしょう?
進路鎖錠欄の(12但30秒)は過走余裕距離内の転てつ器に30秒の時間鎖錠が設けられているということですね。
・次に出発信号機2L。
信号制御欄の15秒とは何でしょう?
・次に場内信号機4L。
鎖錠欄の(11又は〇2L)は出発信号機の先引きです。2Rの場合は過走防護区間が1方向しかありませんでしたが、4Lの場合は2方向あるためこのようになっています。
・蓄積制御とは何でしょう?
●予讃線 高瀬駅 1985年3月
・2L、3Lの信号制御欄の20秒は踏切の関係?
●予讃線 関川駅 1985年2月
・ホームは待避線にしか描かれていません。本線にはホームはありません。
●予讃線 石鎚山駅 1985年2月
・安側の緊急防護装置が設けられていませんね。
●予讃線 伊予小松駅 1985年2月
・安側の緊急防護装置が上り側にのみ設けられています。
●予讃線 伊予三芳駅 1985年2月
・11ロに転てつ器標識が設けられているのがナゾです。誰が見るんでしょう?
配線図はt_yosiさんよりご提供いただきました。
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コメント
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四国初上陸、おめでとうございます。
コメント欄でも四国の話題は稀で、読者の方々にとっても待望の四国なのではないでしょうか。
画面を開くと、なにやら長いタイトルに、長名駅名の出現かと一瞬感じたのですが、以前のアナウンスどおり四国内の配線図出現に嬉しさでいっぱいです。
申し遅れましたが、f54560zgさん、t_yosiさんに感謝申し上げます。
西の旅と言えば山口線やその前後が圧倒的だったのですが、讃岐うどんや道後温泉、鳴門の渦潮などなどで、気が付けば近年は四国行が根付いてしまっていたようです。
ただ、その四国行の半数近くを占めるのをマイカーだったのが情けない限りです。
そんな余談はさておき、予讃本線と言えば、かなりの部分が瀬戸内海に沿っての路線なのですが、記事内の関川駅は行き違いの合間に少し停車したことがあり、海側にも小高い山々があり、なにか信号所が昇格したような雰囲気で、ちょっと印象的な駅でした。
この関川駅の前後だったでしょうか場所は曖昧ですが、10年近く前に、車窓からダチョウの牧場のような場所が一瞬垣間見れたのですが、数年前に同区間辺りで検札に来た若手の女性車掌さんに尋ねてみたのですが、「ダチョウですか…、ポニーなら見かけるんですけどねー」(ポニーは、実際に土讃本線を高知側から香川側へ山間部に分け入った辺りの左側車窓に実在していました)とのご返事で、移転か閉鎖されたのか、ダチョウとともに思い出深く印象に残っています。
今回の四国シリーズをきっかけに、時代を超えた四国配線図巡りの旅も魅力的でしょうね。
四国地方特有の地形や風土が、旅のいざないとなることも間違いなさそうです。
投稿: E10 | 2019年2月10日 (日) 23時57分
○詫間駅
・2Rの71と73について
信号制御欄に書かれていることの意味は、管理人さんが書いたとおりだと思います。これが鎖錠欄に書いてある場合は、現場の転轍器に転換鎖錠器が使われている場合で、71や73が鎖錠される(=2R設定中は転轍器のハンドルがロックされて、物理的に動かせない)ことになります。
・2Lの15秒
現示時素ですね。踏切が近いので、進路設定完了(=踏切鳴動開始)後、15秒経ってから信号機に進行を指示する現示が出ます。こういう信号機は、配線略図のシンボルで下のほうが黒く塗られています。
・蓄積制御
初期のCTCに付加されていた「進路蓄積装置」(正式名称違ったかも)関連の記載ですね。今のPRC(自動進路制御装置)の祖先みたいなやつですが、PRCみたいに列番や時刻で制御するんではなく、「下り1本目は通過、その次来る上りは退避して次に来る下りと交換・・・」という感じで、列車が来る順番だけをトリガーにして進路を制御するやつだったと思います。
制御てこ81がLに設定されているときは、81Lの蓄積制御欄に記載されている信号機(2R、・・・、5L)は、次列車で当該信号機を設定する順番のとき、それぞれの信号機の蓄積制御欄に記載の条件が成立すると進路が自動で設定されます。
○高瀬駅の2Lと3L
詫間駅の2Lと同じです
○伊予三芳駅の転てつ器標識
乗越/脱線転てつ器の場合は標識を設けることとなっていた気がするんですが、記憶違いかもしれません。
投稿: 名無し信通区 | 2019年2月11日 (月) 12時32分
貴重な数多くの連動図表の公開をありがとうございます。
一線スルー式の停車場が多いですね。閉そく方式も単線自動(A)のようですし、非電化とはいえ、国鉄時代からすでに特急の高速運転に対応していたのですね。
投稿: KASA | 2019年2月12日 (火) 00時41分
E10さん
何しろ人生で四国の地を踏んだのは30年くらい前の出張で大洲に行った一度きりです。松山空港~大洲間はDC特急だったように記憶しているのですがそれ以上のことは・・・(汗)。
というようなわけで、現地の写真等をご紹介できないことをお詫びします。
>ダチョウの牧場
何とも不思議な一瞬でしたね(笑)。
>関川駅
関川駅は待避線にしかホームがない、ちょっと変わった駅ですね(本文にその旨追記しました)。
名無し信通区さん
>2Lの15秒
おそらくそうですよね。踏切の記号らしきものが描かれていなかったので不思議に思っていました。
>蓄積制御
解説ありがとうございます。
KASAさん
確かに多いですね。そうでない駅も今後ご紹介したいと思います。
投稿: f54560zg | 2019年2月14日 (木) 21時29分