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2018年10月13日 (土)

矢板の可動クロッシング分岐器

以前矢板駅での入換風景の動画をご紹介しましたが、これに関して名無し信通区さんから以下のコメントをいただきました。

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4:55あたりから上下本線間の渡り線(25号)が映っていますが・・・可動クロッシング!!
新幹線の分岐器をそのまま狭軌にしたようなタイプですね。

国鉄在来線に新幹線型の可動クロッシングが存在したのははじめて知りました。

#先日UPされた配線図も、よく見ると最後のもの(1980年)は25号が4動の表記になっていますね
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その時の動画がコレ。

01_1_20180926_2202

02_2_20180926_2203
画像が粗いのでクロッシング部そのものはあまりハッキリしませんが、通常の固定のクロッシングでは存在するはずのない電気転てつ器が確認できますね。ガードレールも設けられていないようです。
私自身は全く気付きませんでしたので、これを見つけた名無し信通区さんはすごいとしか言いようがありません(汗)。

配線図を見てみます。

06198003
注目は青森方(図の右方)の上下線間の渡り線です。

071980031a
名無し信通区さんのコメントの通り、1つの分岐器に対し下り線側には「25イ」「25ロ」、上り線側には「25ハ」「25ニ」とそれぞれ2つづつの転てつ器の番号が記載されています。

気になったので2013年4月13日に行ってみました。

03p1060898
これがその問題の渡り線です。枕木が置かれて使用停止になっていますが、線路としてはまだ残っていました。

しかしながら問題のクロッシング部分は、

05p1060889
下り線側がこんな感じ。

04p1060886
上り線側はこんな感じ。

いずれも普通の固定クロッシングになっていました(泣)。

まあずいぶんと時間が経っていましたので当然といえば当然かもしれませんが、結局のところは単なる無謀な再訪に終わりました。

配線図はT.Mさんよりご提供いただきました。

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バックナンバーはこちらからどうぞ。

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コメント

 可動クロッシングは番数の大きい分岐器に使用されることが多いのにこれは上下渡りの8番分岐ですね。貨車の通過音もそれを裏付けています。
 これは何かのテストのために敷設されたことは考えられませんか。新形式の耐久試験とか? そうならば幹線の中間駅というのは最適です。
 こういうとき、経費を最小とするために交換時期の来ている場所が候補に上がるそうです。場所はどこでもいいのですから。

C6217さん
設置理由については全くわかりません。
詳しい方の情報を期待します(汗)。

はじめまして。小学校の頃から配線を見るのが好きでこちらのサイトも楽しみに拝見しています。小6で初めて買った鉄道雑誌(鉄ピク1970/5)に在来線の高速用分岐器の記事があったのを思いだしました。トングレールがつながった弾性ポイントが東北本線石橋駅にノーズ可動式が雀宮駅で敷設試験が行われたという記事です。番数は10番です。その後はどうなったのでしょうか。ちなみに近鉄京都線の上鳥羽口の上下線の渡り線にもノーズ可動式が設置されています。

松島宏樹さん
情報ありがとうございます。早速鉄ピク1970/5を見ました(汗)。
確かにその後どうなったのでしょう。「90~100km/hを130km/hに対応」と書かれていますが、少なくとも昭和54年の運転取扱基準規定に記載されている分岐器直線側の制限速度は最高でも100km/hに抑えられていますし。問題がみつかったのか、それともその必要がなくなったのか・・・。

あけましておめでとうございます
久々にコメントいたします。
さて矢板の渡り線ですが、年末に通った際に見たところポイントが撤去されていました(まだ撤去後、日が浅いようで、ポイントマシンはそのまま)。11月半ばに通った際には枕木が載せてある状態のままでしたから、撤去は11月後半以降のことと思います。
ORS化してけっこう経ちましたし、車扱いが復活することはないでしょうから、いつ撤去されてもおかしくはない状況でした。
※入換進路灯はまだ現存していました

取り急ぎ

匿名さん、明けましておめでとうございます。
2013年時点ですでに枕木封鎖されていたにもかかわらず、撤去はつい最近なんですね。
情報ありがとうございます。

ノーズ可動クロッシングは順次導入の方針で試験敷設されたのですが、結局普及しなかった理由。
問題はクロッシングではなく、反対側のガードレールが改良されたためと思われます。従来のガードは130キロ運転の背面横圧に耐えられず、直線側のガードを省略するためにノーズ可動クロッシングで対応しようとしました。その後構造が強固なH形ガードが開発され、十分な耐力が確認されたためガードを変更する事で130キロ通過が可能となりました。高番数の分岐器のノーズ可動は異線進入防止の意図があり、やや目的が異なると思います。
従来のガードは、間隔材を介して本レールにボルトで固定されていましたが、H形は床版に固定されており、調整板の組合せでフランジウェイも調整可能な構造になっており、通過列車の分岐器速度制限の解消に役立っています。

スミマセン、追加です。ノーズ可動クロッシングの直線側はガードレールを省略しますが、分岐側にガードがあるのは、クロッシングのノーズレール摩耗防止の目的が主で、これも異線進入防止とは異なる意図があります。

キハ65さん、情報をありがとうございます。このあたりにお詳しいのでしょうか。
130km/h運転を目的としたノーズ可動クロッシングが今後設けられることはないのですね。

 僭越ですが、趣味との境界が自分でもあやふやになるような業界、メーカーさんとユーザーさんの中間の仕事に携わっております。
 H型ガードはこのページの4・5枚目の写真に写っています。最後の写真でガード床版から立ち上がる三角形のゴツいブラケットが特徴です。

キハ65さん
楽しそうなお仕事の感じでうらやましいです。
今後もご教示お願いします。

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