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2017年7月12日 (水)

富山港線の貨物列車 その2

前回、1980年(昭和55年)の富山港線の貨物列車に関する記事を書きました。
今回は富山港線の中でも特徴的な貨物取扱駅である東岩瀬駅と下奥井駅での入換について書いてみます。

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まず東岩瀬駅です。
前回の記事の通り、富山操~東岩瀬間の貨物列車が設定されていますので、この貨物列車が東岩瀬駅でどのような入換が行われていたのか想像してみます(汗)。
東岩瀬駅の線路配線は以下のようです。

197910051200_2
・蓮町駅~岩瀬浜駅間は通票式だったようであり、東岩瀬駅には転てつ器はあるものの信号機は設けられていませんので、転てつ器はおそらく通票鎖錠装置付きではないかと思われます。
・入換の手順についてはいろいろなパターンが考えられますが、通票がないと転てつ器が転換できないという制約を考慮して、たとえば・・・
1)専用線側から動車が発送貨車を推進してやってきて、貨車を上り1番線の富山方に据え付ける。
2)動車は貨車を切り離し、51ロ号転てつ器の専用線側で待機。
3)971列車が到着貨車を連れて本線に到着。
4)牽引機が到着貨車を岩瀬浜方に引上げる。
5)51号転てつ器に通票をセットして反位に転換する。
6)折り返して上り1番線に進入。富山方の発送貨車とは間を空けた位置に停車。
7)牽引機は貨車を切り離し、岩瀬浜方の本線上で停止。
8)51号転てつ器を定位に転換し、通票を取り出す。
9)牽引機は本線を通って富山方の本線上で待機。
10)動車が上り1番線に進入し、到着貨車に連結。
11)動車は到着貨車を連れて専用線に向かう。
12)21号転てつ器に通票をセットして反位に転換する。
13)牽引機はバックして上り1番線に進入し、発送貨車に連結。
14)牽引機は貨車を連れて富山方に引上げ。
15)21号転てつ器を定位に転換し、通票を取り出す。
16)牽引機はバックして本線に進入し、停車。
17)所定の時刻になったら970列車として出発。

牽引機が単機で岩瀬浜まで行くかどうかは何とも言えませんが、971列車到着から970列車出発まで31分しかありませんので、あまり余裕はないように思います。

上り1番線に架線が張ってあるのも不思議ですが・・・。

次に下奥井駅です。

197910051200


・最初この駅の配線を見たときはどうやって貨車の入換を行うのかが不思議でならなかったのですが、前回の記事の通り貨物列車が一方向からしか来ないのであればどうにか理解できそうです。
・たとえば
1)980列車で牽引機が到着貨車を開放し、動車がこれを連れていく。
2)しばらく後に動車が上り1番線に発送貨車を据え付け、982列車がやってきて牽引機がこれを連結。
とったところが考えられそうです。
同様に、転てつ器には通票鎖錠装置が設けられていると思われます。

まあ、このテの駅ですとなんでもアリのような気がしますので、思ってもいないような方法で入換が行われているかもしれませんが(汗)。

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コメント

下奥井駅の配線は確かに使いにくそうですね。

ローカル線で、昔といえども、一旦、単線しかない本線上に貨車を置いていく、それも朝6時と夜7時という本来ならばラッシュの時間にそういった扱いを行っていたというのは、古き良き時代ですね。

ちなみに、ご記載いただいている、牽引機と動車の関係ですが、牽引機とう動車で貨車を挟んでいるという並びなのでしょうか?
そうなると、奥田駅もしくは富山駅で機回しをしないと、往復とも牽引機ー貨車ー動車の並びを維持することはできないですよね?

富山駅でも本線支障させないと機回しができないので、無駄が多いような...下奥井を両側進入可能な島式に改良するほうが長い目で見ると安上がりに思えます。

そういった無駄に思えてしまう運用形態が往時のローカル線における貨物運用そのものだったということなんですかね笑

私鉄での例として東急東横線田園調布における貨車入れ替え方法に付いて述べます
嘗て東横線は菊名から田園調布迄貨物列車を運行しておりました 
田園調布には貨物ホームが二箇所横浜寄りの引き上げ線に一つと駅舎隣りに今一つ有りました
田園調布駅には機廻しの出来る配線では有りませんでした 菊名東急唯一の凸形電気機関車3021により貨車を牽引(最大でも3輌位)一旦田園調布駅ホームに到着後バックして牽引して来た貨車を引き上げ線の貨物ホームへ押し込み切り離すで駅舎脇のホームに留置されておる発送貨車を連結して菊名へ戻る 引き上げ線貨物ホームで荷扱いの済んだ貨車は人力で駅舎脇の貨物ホームへ移動留置次回の発送に備えてました

東岩瀬駅の入れ替えですが線路配線図から見ると自分の資料から直接に国鉄機が専用線に乗り入れて入れ替えしていると判断が出来ます。何故ならば本線と同じ太線で専用線の1番線と2番線が描いていますので他の構内は細線は私有機の入れ替え可能です。東岩瀬駅のホームは昭和40年に国鉄の18メートル車が入線するまで現役している可能性があります。KANAKANAKANA様が以前にコメントがあり昭和31年のタブレット時代は
富山-下奥井-城川原-大広田-東岩瀬-岩瀬浜になっており最盛期には30往復が運転されされていましたので電化されていてもおかしくないですが、その後は昭和60年には16往復ですので通電停止か災害により不通になり退避時使用している可能性があります。
下奥井駅の昭和42年に国鉄の20メートル車が入線すると線路有効長の関係で交換設備の廃止された可能性があります。ここも東岩瀬で述べたように大谷製鉄は太線で富山化学は細線で描いてありますので蓮町駅で一旦停車後に富山駅方向に進み上1に押し込みます(本線支障回避)機関車よりの大谷製鉄行きを工場に押し込み解放して大谷製鉄発を連結すれば問題はありません。上1から直接発車が出来ます。ここで問題は富山化学着発のやり方です。上1の全体像です。
機関車+大谷製鉄発+大谷製鉄行+奥田行+富山化学行+富山化学発
または
機関車+奥田行+大谷製鉄行+富山化学行
などの連結方法は多岐にわたります。

面白い入れ替えしている所がありますので例があるので南海電鉄加太線の東松江駅の棒線入れ替えしています。リンクは省略しますのでご了承ください。

がむしゃらさん、説明が悪くて申し訳ありません。
動車はあくまでも下奥井駅に常備されているものであって貨物列車にくっついているものではないという想定です。機回しをしないといけないという点では変わりありませんが。今では機回しなどせずにフツーにバックする光景をよく見かけますね。

yyoshikawaさん、人力での貨車移動がないと到底貨物列車の入換ができないであろう駅っていっぱいありそうですね。

つるたまさん、情報ありがとうございます。このテの路線ですと、ホントに普通では考えられないような入換が行われていそうですね。

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