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2017年4月22日 (土)

大宮駅の川越線(貨物線)

信号機の話 その6 の記事で大宮駅の10・11番線の下り出発信号機の写真を掲げたところ、my2000さんより、
「信号機の先のシーサスの10番線→11番線への渡りは何の意味があるのか。10番線から川越方への出発信号機や10番線用の入標も見当たらないので、川越方から10番線への到着進路(場内信号機)があるか、または、川越方の本線上から10番線への入信が存在する、ということか?」
といった趣旨のご質問をいただきました。

これに対する直接的な回答はKASAさんからいただいたコメント通りで、入換標識が陰に隠れていました。

P1040419
この通りです。入換標識による入換作業が行われるのであれば10番線→11番線への渡りが存在する意義はありそうですね。
(最初からこの写真を使えばよかったですね、スミマセン(汗)。)

ただそうはいっても、川越方からの進路がどうなっているのか、という疑問は残ります。
MH80‐C1000さんのおっしゃる通り10番線への進路はなさそうなのですが、じゃあいったいどこなら入れるの?

過去の大宮駅の記事で掲げた1993年3月の配線図を改めて見てみますと

199303a
こんな感じです。ポイントはAの信号機なのですが、残念ながらこの図からは進路はわかりません。信号機自体は1基ですが、進路表示機が設けられているようです。

そこで私が2011年12月11日に大宮駅で撮影した写真及びYouTubeにアップされている前面展望動画をもとにいろいろ調べてみることにしました。

結論として作成できた図面は以下のようです。

2011mr1_2

・問題はAの信号機なのですが、前面展望動画によって進路表示機を含めた後ろ姿は確認できるものの正面からの姿は確認できませんでした。
・次に10番線~13番線の東京方の様子を見てみますと、11番線~13番線には列車停止標識が設けられているのが確認できます。10番線には見当たりません。

P1040404tm

P1040409m

P1040414

従って川越方からの進路は11番線~13番線の3進路となるのではないかと思われます。

川越方からの進路についてはこれで解決したと思ったのですが、前面展望動画を見ているうちにさらなる「?」が出てきてしまいました。

2011mr2

Bの位置にある信号機、背板が長方形なんです。つまり遠方信号機なんですね。

人様の動画を勝手に引用して申し訳ないのですが(汗)、
https://www.youtube.com/watch?v=2uBS73xXmgI
の19分15秒あたりで確認できます。

そこで改めて12番線・13番線の出発信号機を見てみますと、

P1040424
真ん中のYの部分がふさがれています。つまりこの信号機はおそらく半自動(保留)の信号機だと思うんです。

遠方信号機があって、半自動(保留)の信号機がある、ってことは、(狭義の)自動閉塞ではないってことですよね。単線自動閉塞(特殊)とか特殊自動閉塞とか。この区間に軌道回路が設けられているのであれば、さほどの長い区間ではありませんので結果的には自動閉塞になってしまうと思われますので、そうなってはいないところを見ると川越線時代の名残で軌道回路が設けられていないのではないか、と思ってしまいます。

それに、そもそも11番線~13番線から川越線に合流するこの通路線、大宮駅の構内ですよね? 自動閉塞の駅の構内に自動閉塞以外の線路があるってのはどういうこと? 軌道回路はどうなっているの? ちょっと混乱してしまいます。

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コメント

私の初歩的なコメントから余計な手間をおかけしてしまったようで、大変恐縮しております。

当該通路線を上り方へ向かう旅客列車は設定されそうもありませんので、前面展望での視認は困難ですが、湘南新宿ライン(11番線)から高崎方へ向かう列車の後方展望であれば視認できるかもしれませんね。車掌さんがいるので動画撮影は勇気が必要ですが・・・
(11番線からの川越行き臨時列車の後方展望でも視認できそうですが、乗車機会が少ないうえ、車内ギャラリーが多そうなのでポジション取りが難しいでしょう。)

この連絡線、川越線と合流している部分は大宮駅構内ではなく日進駅構内です。
なので、その間(大宮と日進の駅間)が特殊自動閉そくなり自動閉そく(特殊)なりになっているというだけで、そんな特殊な話ではないです。

初めまして、いつも楽しく拝見しております。
川越線(大宮駅)の信号機は大宮に行く用事があると、12番ホームから眺めては昔を思い出します。
 記事を読んでいて、川越線の遠方信号機の話題が出ていましたので、無知ながらコメントさせていただきました。
 この遠方信号機の前、日進方に渡り線があります。ちょうど大成陸橋のあたりでしょうか、この渡り線は日進駅構内なのでしょうか?長年疑問には思っているのですが…
 この渡り線、1985年の日進・大宮間の複線電化工事の際に出来て、工事中は日進駅を出発した列車は、現在の下り線を走り、この渡り線で大宮駅地上ホームへアプローチしてました。
 それにしても、川越線の大宮地上部は信号魔境ですね、新幹線工事の影響で気動車留置線が移動したり、通勤新線(埼京線)が開通して電化したりしても、もしかしたら基本的な所は変わっていないのかもしれませんね。興味深いものです。
 記事の話題とは離れてしまったかもしれません、どうかご容赦ください。
 

連絡線の遠方信号機が確認できる動画ですが

日進→大宮 17分40秒あたりから
https://www.youtube.com/watch?v=V5DPHYRMOg4

大宮→日進 2分40秒あたりから
https://www.youtube.com/watch?v=Io-5xvW24AM

それぞれ確認できます。

こんにちは。

単線自動閉塞(特殊)は単線自動閉塞から閉塞信号機を無くした形なので、連続した軌道回路があります。

一方特殊自動閉塞は連続した軌道回路を使わない閉塞方式で、名前と見た目は似ていますが仕組みはずいぶん違います。

my2000さん、この連絡線についての疑問に気付くきっかけをいただけたことに感謝しております(笑)。

名無し信通区さん、そうですか、川越線と合流している部分は日進駅の構内になるんですね。それなら「自動閉塞の駅の構内に自動閉塞以外の線路がある」という疑問は解消です。ありがとうございます。

dc303536さん、単線非電化だった川越線が一気に複線電化地下駅化されたわけですから、過渡期には興味深い運転が行われていたんでしょうね。

名無しさん、情報ありがとうございます。遠方信号機がはっきり確認できますね。

平岡さん、本文にも書きましたが、この区間にはおそらく軌道回路は設けられていないのではないかと思っているのですが、いかがでしょう?

前述の通り「自動閉塞の駅の構内に自動閉塞以外の線路がある」という疑問は解消されたのですが、もう一つの疑問、「自動閉塞以外の閉塞区間の短さ」という疑問は残ります。向かい合った上下の遠方信号機の間隔はおそらく200m程度、それらの主体となる場内信号機の間隔は500m程度ではないでしょうか。
単線自動閉塞(特殊)にしろ特殊自動閉塞にしろ、一般的には数kmに及ぶ停車場間をひとつの閉塞区間として扱う閉塞方式と思われますので、この500m程度の短区間を単線自動閉塞としていない理由を不可解に感じてしまいます。
軌道回路が設けられていれば(=単線自動閉塞(特殊))、その長さは500m程度であり、結果的には単線自動閉塞となんら変わりないように思いますので、おそらく軌道回路は設けられていない(=特殊自動閉塞)のではないかと思うのですが。もしそうであるならば、なぜわずか500m程度の区間に軌道回路を設けなかったのかな?ということですね。

500m程度の短区間だからこそ、単線自動(特殊)もしくは特殊自動なんじゃないでしょうか。

単線自動と単線自動(特殊)は共に駅間に軌道回路があるという点では同じですが、大きな違いは中間に閉そく信号機があるかないか(=先行列車が隣接駅に到着前に後続列車が自駅を出発できるか否か)です。
この連絡線の距離・本数を考えたとき、中間に閉そく信号機を設ける必要があるとはとても思えないので、単線自動にはなっていないのだと思います。
※結局単線自動(特殊)か特殊自動かはわからず・・・

大宮~日進間のこの区間、正式には川越線(貨物線)といい、
運転取扱実施基準の別表第4によると
川越線(貨物線) 大宮・日進間 単線自動閉そく式(特殊)
とあります。

f54560zgさん、川越線連絡線の記事をありがとうございます。

勝手に相乗りさせていただき(汗)、この区間の国鉄時代の線路図と、CTC運転取扱基準規程にある特殊取扱方の抜粋を、拙HPにアップしました。

現状とは違う点も多いかと思いますが、なにかの参考になれば幸いです。

下記URLよりどうぞ。

http://railwaytrackdiagrams.web.fc2.com/tokyo_north/kawagoe/oomiya_nisshin.html

名無し信通区さん、ご教示ありがとうございます。ただ、まだ納得できていない部分が残っています。長くなりそうですので、別途記事を書きたいと思います。もうウンザリかもしれませんがもう少し教えていただけるとありがたく思います(汗)。

えいとさん、この線路、川越線(貨物線)っていうんですね。ありがとうございます。記事のタイトルを変えますね。

KASAさん、またまた貴重な資料ありがとうございます。よくよく見させていただきますね。

旧川越線用12番線は現在ホーム前後の線路に枕木で車止めが施され完全に列車進入が出来ない状態になってます

yyoshikawaさん、私が以前訪問した時は、枕木はなかったものの線路はサビサビでした。

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