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2017年2月15日 (水)

貨車用遷車台(トラバーサー)

突然ですが、過去に撮影した貨車用遷車台(トラバーサー)の写真を集めてみました。
いずれもすでにご紹介したものばかりですが(汗)。

(※2017年2月18日、篠ノ井駅を追加しました。)

1978100604
・1978年(昭和53年)10月6日、北山形駅です。
・2線です。少し遠いのでわかりづらいですが、桁があって、桁の両端付近に桁の移動用のレールがあるみたいです。
・移動は人力ですよね、きっと。

1219781228b25
・1978年(昭和53年)12月28日、篠ノ井駅です。
・まさに遷車台上に貨車が止まっていますね。ひょっとしたら利用されていたのかも。

19781227c06
・1978年(昭和53年)12月27日、豊野駅です。
・全体的には北山形駅のものとよく似ているように思えます。
・ピットは土のままでしょうか。

19800316c07
・1980年(昭和55年)3月16日、伊賀上野駅です。
・3線です。ピットはコンクリートです。2軸貨車ぎりぎりの長さですね。

19800308d01
・1980年(昭和55年)3月8日、阿漕駅です。
・今までのものとは構造が違いますね。桁らしい桁が見当たりません。
・桁の移動用のレールは4本あるようです。

19780314b02
・1978年(昭和53年)3月14日、淀川駅です。
・これは大型ですね。ボギー車も乗ることができるのでしょうか。
・移動は電気でしょうか、転車台のような「運転室」が見えます。

上記のほか、小諸駅、大月駅で遷車台を見た記憶があるのですが、残念ながら写真はありません(汗)。

ところでこの遷車台というのは、使い勝手はどうだったんでしょう。
貨車を乗せた状態で桁を移動させるのが本来の使い方だと思うのですが、遷車台を通り越した向こう側の線路に貨車を押し込もうとしたときは、桁がなければ空の桁を移動させなければならないわけですし。
あまり見かけない設備でしたので、さほど重宝されたわけでもないような気がするのですが・・・。

似た設備に転車台があるわけですが、こちらは蒸機が乗るのに対し、これらの遷車台は乗るのが貨車ですので、転車台に比べて地味な設備だったように思います。

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コメント

初めまして。
貴重な資料の数々、楽しく拝見しております。

トラバーサーの記事を見て思い出したのですが、以前武豊で貨車専用の転車台というのを見ました。線路が十字型になった珍しいタイプの転車台でした。
貨車を一両ずつ載せて、手動で回転して仕分けしたというような説明が書かれていたのですが、なぜ貨車に転車台なのか、私にはナゾでした。

私も、国鉄時代(昭和62年3月以前)の小諸で、貨車用虎バーサー、いやトラバーサーを見た記憶があります。f54560zgさんが2014年3月30日にアップされた、「小諸 2002/7・8」の記事の1976年(昭和51年)時点の配線図には、3線移動用のトラバーサーが書かれていますね。

The Yodogawa traverser platform is surely electric powered - there is a mast for trolley power pickups on the near corner of the traverser platform, and masts at the near corners of the traverser pit to support at least two wires, which are barely visible. I am not sure of the purpose of the mast at the far corner of the traverser platform, but it looks like it might support a lamp to illuminate the platform. Powered tables like this were common in other parts of the world, and I have seen them in person at various locations in the USA and Germany - sometimes spanning many tracks and used to transfer long locomotives or passenger cars to various work bays in large repair or construction shops.

貨車転車台(ターンテーブル)は嘗て在らぬ方向に貨車を送り込む為に接置された設備でした
貨車転車台は鉄道創始国であるイギリスが発祥の地です更にヨーロッパ諸国に波及しました
日本の例として開業時の新橋駅の配線図では貨物扱いのヤード部に4個横並びに設置されていました 通常の線路に停車されて居る貨車を転車台に乗せ90°方向かえ隣接する転車台に移動再び90°方向かえ隣の線路に移動させたり更に先の線路へ移動等に利用してた様です
貨車用遷車台(トラバーサー)は転車台より後に作りだされた様です
因みにアメリカでは貨車用転車台は存在しません
余談ですが洋書で1860年代の英国鉄道図面集と云う本を所持してますが各種車輛図面の他に設備の図面が有りました其の中に貨車用エレベーターの図面が有りました貨物倉庫の中に貨車が入り更に上の階へ貨車を送る為の設備です
貨車用転車台は別方向へ貨車を送り込む他に貨車の方向転換にも利用されてました 嘗て本州四国九州の鉄道では螺旋連環連結器を使用してました一位側と二位側で連結器が違ってました片側が螺旋連結器反対側が連環連結器でした
必ず同じ方向に連結器を揃えねばなりませんでした其の為に転車台を利用してた
貨車用転車台は単車一輌分が乗るサイズです主に貨車を90°方向に送り込む関係で円盤に線路を十字に引いてました
英国やヨーロッパ諸国では貨車は単車が主体でしたので貨車転車台が存在してました其れに比べアメリカでは貨車はボギー車が殆どですので貨車用転車台は存在事態有りませんでした
横浜港や神戸港等では数回貨車用転車台経由して埠頭先端に貨車を送り込んでました
確か神戸の時にコメントしたと思うのですが貨車用転車台から先の部分に貨車を送り込むのには人力だったのか?という疑問が何時も頭をよぎるのです

たっきぃさんの疑問に対してはyyoshikawaさんよりコメントをいただきました。ありがとうございます。蒸機用の転車台の機能は
①一種の分岐
②転向
であるのに対し、貨車用の場合は①だけかと思っていたのですが②の場合もあるのですね。

コスモスさんも小諸の遷車台をご覧になった記憶があるのですね。

Alan Winstonさん、拙ブログで初めての英語コメントありがとうございます。
確かに淀川駅のトラバーサーは何か大陸的な雰囲気が感じられますね。
>two wires which are barely visible
トラバーサーの移動による電線のたるみを吸収するメカはどのようになっていたのでしょうね。

淀川駅のトラバーサですが、上部にあるテルハ様のものが給電用レールと集電台車のようですね

名無し様 淀川の電動式トラバーサー写真拡大して見ると手前に電柱がトラバーサーピットの両側に計二本立っております電動式トラバーサー用架線電柱ではと思うのですがトラバーサー本体手前の駐車禁止と表示がされたアングル材で組まれたタワーが集電シュー用の台ではと思うのですが如何でしょうか

yyoshikawa様のご指摘の通りと思います。写真では奥行き感が今一つ掴めないのですが、テルハはよく見ると上屋の手前にありますね。

名無し様 私も廃止前の淀川貨物駅へ行き当サイトの画像と略同じ所からトラバーサーの写真を撮影しておりました 貨車用としては随分大型のタイプだと思ってました(例えれば路面電車用トラバーサー位の大きさです)其の為電動で可動するタイプなのでしょう

名無しさん、yyoshikawaさん
私も最初はテルハ状の「大きな構造物が設けられているなぁ」と思ったのですが、空中写真で確認したところこれは別モノであることがわかりました。紛らわしい写真ですね(汗)。
集電はトラバーサーの移動方向に空中に張られた「架線」と、トラバーサーの「トロリーポール」的なものによる、ということですね。
yyoshikawaさん、お写真ぜひ拝見したいですね。

貨車ではございませんが岡山電気軌道の終点東山の南北二か所の車庫のうち南側の車庫の奥に路面電車用トラバーサ-がございました(いまも現役?)。
昔訪問して拝見させていただいた時は桁の真ん中にGE製直接制御のマスコンと抵抗器を積んだ小さな操作室があり、社員の方が桁に取り付けてある印を目安に前後進ポンポンとマスコンの音を立てながら器用に止めていました。
電力は桁の隅に立てられた架線柱状の柱の上に、高さ二、三十センチほどのごついミニチュアの菱形パンタが取り付けられ、枕木方向に張られた架線から集電していたように記憶しています。
社員の方は「トラバー」と呼んでいました。検索すると私が拝見したころより少し後に撮られた写真も出て来ますね。

あらまそうかいさん、写真を探して見てみました。おっしゃる通り小さなパンタグラフ状のものが確認できました。こうなるとトラバーサーは一種の電車ですね。

普通トラバーサーはピットを堀りトラバーサーレールの頂点と敷設されておるレール頂点の高さを揃える様作られております
中には例外も存在してますピットを掘らず普通にレールを引き其の上をトラバーサーが跨ぎ横動するタイプです
貨車用ではなく鉄道工場用で存在してます
工場建屋と建屋の間にトラバーサーを敷設して車輛の移動に使われてます
然しトラバーサーは便利ではある反面不便な要素も含んでます トラバーサーは横方向への移動には便利ですがトラバーサーが無ければ線路の反対側へ渡れない其の不便さを除く手段として建屋間に線路を引き更にトラバーサーを併設して不便さを解消したのです 此の例は大宮工場に有ります
工場トラバーサーでは車輛移動にウインチを使い惰力で建屋に車輛を送り込みます
余談ですがトラバーサーの不便さを解消する為大井工場では早い時期から車体を専用トラクターに積んで建屋間を移動するノントラバーサーシステムを導入し合理化を進めました


yyoshikawaさん、貨車用のトラバーサーはほぼ消滅してしまったようですが、車両工場等ではまだまだ現役ですね。

貨車用転車台ですが、以前にも投稿させてもらった
浪速貨物駅に存在した貨物用転車台は写真で見た感じではボギー貨車の乗れる大きさの物です。
*国土地理院・空中写真閲覧サービス
 1975/03/04(昭50) 写真番号CKK748-C18-9

昭和23年の写真を見ると別の近い場所に機関車用転車台らしき物が写っています。
 1948/12/30(昭23) 写真番号USA-R500-6

この写真以降は機関車用転車台が撤去されているようで写っている写真が見当たりません。
私の推測ですが、写真を比較して見たところほぼ同じ大きさなので、もしかしたら機関車用を再利用して貨物用転車台に再利用したのではないでしょうか。

床屋のシンサンさんの推測の通りの可能性もありますね。ただ、機関車用を貨車用に転用する目的って何なんでしょう?

以前汐留に投稿したと思いますが最盛期の鐵道院新橋駅構内及び新橋工場関係の貨車転車台配線図で見ると28個存在しておりました殆どが在らぬ方向に車輛を向かわせてました
特に新橋工場構内には在らぬ方向へ向かった線路と建屋内線路とが直交して平面交差していたりしてました 岩崎渡辺コレクション写真に新橋工場入れ替え用バグナル製1形機関車が此の平面交差上に停止した写真が有りました
明治時代に発行された鉄道写真集鐵道紀要に10形式の当時の貨車写真が掲載されております其れ等の数枚に貨車転車台に乗せて写されたのが掲載されております 転車台のレールは普通のI型レールでなく山形レール(凸形)でした

yyoshikawaさん、工場内の線路って一般の駅構内とは違ったとんでもないことになっている場合がありますよね。

貨車用ターンテーブルの小さいのが以前芝浦線の中間の日の出ふ頭の倉庫群に引かれた貨物運搬用610㎜軌間のトロッコ軌道が倉庫脇から出て来て直角方向へ転線させる所に有りましたが1970年代初め頃日の出埠頭に訪れた時は使用廃止後でしたのでターンテーブル部は既に撤去されてました線路其の物は残存してましたので26吋径の自家用自転車を線路に直角に止めて軌間の幅を比べた写真を撮影しました
此のトロッコ線路と倉庫と辺りに展開していた臨港線の側線群はレインボーブリッジ開通ゆりかもめ線運行初期迄残っていましたが近年は此の辺りもベイサイドエリア開発の生贄になって消滅しました

yyoshikawaさん
貨車用の小さい転車台の実例はなかなか情報が少ないですね。これからご紹介する予定の湊町駅にも妙な図が書かれていますし・・・。

横浜港税関鐡道遺構発掘の折地中より多数のターンテーブルが出て来たとネットに掲載されていたのを
見た事が有りました 税関鐡道は大桟橋と税関を結んで輸入されて陸揚げされた荷物を税関迄運んだり逆に通関の済んだ輸出荷物を大桟橋へ移送する目的で敷設されてました ゲージは1067㎜ですが手押しトロッコタイプでした 出土したターンテーブル遺構はテーブルピット部は切り石を積み上げた状態でしたテーブル本体も地中から出土センターから四方へ頬杖状にアングル材が伸びて上面板(線路は引かれておらず厚目の鉄板に溝を切り込んで線路の変わりにしていたひょっとしてマンホール見たいに鋳鉄製かもしれません)深めに掘られた丸ピットの底にセンターピンが設置されており其処にテーブル板を嵌め込んで設置されてました・・
英国のロンドンミットランドスコッティシュレールウエーのとある駅の画像をネット上で見つけました複数の線路に貨車用ターンテーブルが連なって設置されて折ターンテーブル上にニ軸単車の有蓋車が転向中45°方向に向いている 複数の線路に直角方向の線路上に貨車が留置されていたり複数線路上にも連結された貨車がやはり留置されております ターンテーブル上の貨車の軸箱にロープが取り付けられており手前のターンテーブル側にキャプスタンが置かれて折そこに軸箱に取り付けたロープを巻き付け人力でロープを引いて貨車を転向していた様です 


yyoshikawaさん
貨車用転車台は転向ではなく、狭い敷地内で方向を変えることが目的であろうと思われ、そのため複数が連なって設置されることもありそうですね。

お邪魔いたします。
今私は、知人と一緒に秋葉原駅に関する同人誌を作っているのですが、明治~大正期の貨物取扱所時代に構内にあった遷車台について紹介したいと考えていたのですが、お恥ずかしながら他の駅で使用されていたものも含めて遷車台の書籍等での写真資料を見つけることができませんでした。
大変失礼なお願いで申し訳ないのですが、こちらのページで掲載しています遷車台の画像を一枚でいいので使用させていただけないでしょうか。
何卒お願いいたします。

TJ1914様地上時代の秋葉原駅大正11年配線図で本線末端部神田川に面した佐久間河岸側にトラバーサーが有り当時ですので動力は無く人力で転線する構造です ピットを掘り込んでいたのか線路は其の儘でトラバーサーが線路上を移動するのかは定かでは有りません尚貨車用ターンテーブルは秋葉原では26個有りました

TJ1914さん
出来の悪い写真で申し訳ありませんが、お役に立つのであれなご使用いただいてOKです。
遷車台ですとか糞尿輸送とか、マニアックですね(笑)。

駅配線図もマニアックな分野の一つですのでしょうがないですね

f54560zg様、ありがとうございます!
なぜかいつも変な方向に行ってしまいますw

yyoshikawa様、狭くて結構がんばっている配線と諸設備がなかなか面白いですw


f54560zg様
すみません!
一枚とお願いしたのですが、二枚使用させて頂けませんでしょうか・・・。
後から言い出して申し訳ございません・・・・

TJ1914さん
全然OKです(笑)。

f54560zg様、ありがとうございます!

こんにちはです。
連絡が遅くなってすみません。
先日使用のお許しを頂きました写真を掲載した同人誌が完成いたしました。
よろしければ、せめてものお礼に献本させて頂きたいのですが、いかがでしょうか。

何卒ご検討の程をお願いいたします。

こんにちは。楽しく拝見しています。
東海道線安城駅南側にある農協の倉庫とを結ぶ引き込み線の途中に貨車用転車台がありました。
安城駅側線西から東方向に分岐し、側線と並行しながら勾配を下り、下りきったところに転車台があり、ほぼ直角に農協の倉庫方向に引き込み線が敷かれていました。実際に使われているところは見たことはありませんが、直角に2線があり、1線にはレールを使った車止めがありました。たぶん、農協倉庫から貨車を手押しで運び出して、転車台で方向転換して、日通のスイッチャーで貨車をけん引し、上り勾配を上り、側線に到着させていたのではないかと思います。

すみません。補足です。
以前、掲載いただいた安城駅の構内配線図の「愛知
??貨物」(読めませんでした)の先にありました。この配線図には載っていないので残念です。

貨車用転車台@東海道線安城駅さん
安城駅の配線図はご紹介した記憶がないのですが・・・(汗)。
探してみたら少しだけですが見つかりましたので今度記事にします。

TJ1914さん
同人誌の完成、お疲れさまでした。
お役に立てただけで十分ですので、お気持ちだけいただいておきますね。

こんにちは。

「安城駅の配線図はご紹介した記憶がないのですが・・・(汗)。
探してみたら少しだけですが見つかりましたので今度記事にします。」

ありがとうございます。
駅別の配線図ではなく、「東海道線各駅の配線の特徴 その1」で、ほかの駅とともに掲載していただいています。

>東海道線各駅の配線の特徴 その1
そうでした、ここでちょこっとだけ掲載していましたね、失礼しました。

申し訳ございません。
そしてありがとうございます。

TJ1914さん
こちらこそありがとうございました。

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