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2015年1月 8日 (木)

てっさかん(デテクターバー)

「てっさかん(デテクターバー)」というシロモノについては書籍等でその存在は知っていましたが、私があちこちをウロウロしている頃にはすでに過去の設備となっていたようで、現物を見る機会はほとんどありませんでした。
それとわかって写真を撮ったのは美濃太田機関区のみで、あとは、偶然写りこんだ名古屋客貨車区(第一機関区?)ぐらいです。

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ですので、「レール上面より高い位置に鉄片をせり出させ、車輪との当たりがあるかないかで車両の有無を検知する」という思想は漠然と知っていましたが、具体的な構造は知りませんでした。

先日bad.Ⅳh-95さんにご紹介いただいた文献の図面を見て、そしてそれをもとに美濃太田機関区での写真を改めて見直して、おおよその構造がわかったように思います。

●まず、てっさかんを上下動させるてこはどうなっているのか、ですが、美濃太田機関区の写真を見るとロッドが途中で分岐しているのがわかります。

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すなわち、転てつ器のてこを扱うことで同時にてっさかんも動作すると考えてよいのではないかと思います。
逆に別々に操作するようになっていた場合、てっさかんを操作した時点では接近中の車両がまだ離れた位置にいたのに、転てつ器を操作する時点では先端軌条付近に車両が到達してしまっていた、なんてことが起こりうるかもしれませんし。

●次にてっさかんが上下動するメカニズムです。
全長12.5mのものを、しかも強度的には結構フニャフニャであろうと思われるものを鉛直方向に平行移動させるって、技術的には難しそうと思っていましたが、ご紹介いただいた文献の図面を見て合点がいきました。
てっさかんには水平方向の力が作用するんですね。そして固定されたローラーに台形状のカムが当接することにより、水平方向に移動しながら上下動するようです。

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言われてみれば至極当たり前のメカニズムですね(汗)。

●最後に動作のタイミング。
てこの動きと先端軌条の動きの関係は下図の青い線のようになります。

R

以前の記事で書きました通り、てこを動かすと
①先端軌条の解錠
②先端軌条の移動
③先端軌条の鎖錠
の順で動作し、①と③では先端軌条は動きません。

てっさかんが転てつ器と同じてこで操作されるならば、てっさかんは、先端軌条が動き始める前にレール上面より上昇していなければならないと思うんです。
また、先端軌条の鎖錠が完了したならばレール上面よりも下降していなければならないと思います。
すなわちてっさかんの動きは上図の赤線のようであることが必要なんでしょうね。
ですのでてっさかんがそのような動きをするように台形カムの微妙な形状が定められていると思われます。

レール面よりも上に鉄片をせり出させて車両を検知するというのは思想的には単純明快なのですが、
1)走行中の車両の車輪の踏面に鉄片を押し当てるって、それってどうなの?
2)上のグラフのような先端軌条とてっさかんの動作タイミングって、そんなに精度よく合わせられるの?
3)てっさかんを上昇させるのって、相当な力が必要なんじゃないの?
といった疑問は感じてしまいます。
さらに言うならば、本来は脱線を防ぐためのてっさかんが逆に脱線の原因になったりしないの?と、ついつい思ってしまいますね。

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コメント

①走行中の車輪の踏面に・・・
相手は間が悪いと1軸あたり10数トンの重量物ですから、ぶち当てた方が負け、のような気もします。
②&③
絡繰り仕掛けの精度は素人が考える以上に高いようです。
そして、信号扱所の職員の背筋も、素人が考える以上に強いようです。

bad.Ⅳh-95さん、
①まあ、てっさかんが車両を持ち上げるようなことはないとは思いますが(笑)、踏面を傷つけたりとかしないんでしょうか。
②おそらくはかなり微妙な調整が必要とされていたのではないかと思いますね。いちいち車両をその位置まで連れてきて調整したのかな?
③屈強な職員さんが選抜されていたんでしょうね。

あれはデテクターバーと言う物やったんですね!
ご無沙汰です。たまにコメントさせて頂いている京都洛西人です。
以前、京都配線図に蛇足ながら「鉄道信号」なる動画のURLを勝手に紹介しましたが、1(前編)の10:00からの普通列車が待避する駅(芦屋駅らしい)で写ってますよね。分岐器転換のときに長い棒状のもが一緒に動いてるけどあれって一体何?と疑問でした。途中転換防止のものだったんですか・・。
線路好きの素人に知識が一つ増えましたです。ありがとうございます。

デテクターバーで検索をかけたところ、安治川口駅脱線事故においても、この装置の有無が後日問題にされたとする記事がありました。
誤操作事故防止という観点でおいて当時としては有効な手段であったようですね

 デテクターバーの転換を見たことがあります。最初のバー持ち上げは軽そうに動きました。何も抵抗がないので当然かもしれません。
 それからトングレールがゆっくり動き、最後のバー降下もストンという感じで転換に要する力は変わらないように思えました。ただし信号所でハンドルを扱う姿は見えませんが。

 もしバーが上昇中に車輪が踏んだらバーかロッドの破損でしょう。構造強度から見て車両が脱線するとは思えません。

 安治川口の事故は事故の前年にデテクターバーを撤去したとして担当者の責任追及がなされています。しかし撤去は戦争による設備簡素化の方針によるもので担当者の処罰は行われていません。

京都洛西人さん、お久しぶりです。
改めて「鉄道信号」の動画を見させてもらいましたが、いろいろ面白いものが写っていますね。これについても記事にしてみたいように思います。
オーイナル野焼きさん、個人的には何だか「乱暴」な、特殊な設備に感じてしまうのですが、結構普及していたんですね。
C6217さん、数cmとはいえ、12.5mもの鉄板を持ち上げるわけですから、それなりに力が必要な気がしてならないのですが・・・。

初めまして、LOCKEと申します。

ダブルスリップスイッチで検索して出てきたサイトとして記事を色々読んでいたら、連動装置からデテクタバーまで出てきて、デテクタバーが実際に使われている時代の写真まで見られて感動しています。

上のコメントで出てくる「鐵道信号」を見ているとデテクタバーの操作は一連のポイント・信号操作開始時にデテクタバーを解除してそれらが終わった後にデテクタバーを鎖錠している様に見えます。
デテクタバーの動作はポイント転換時では無いと思います。


私も「続・事故の鉄道史」と言う本で西成線安治川口事故の解説を読んでデテクタバーの存在を知り実物を見てみたいと思ったのですが、既に国内には存在しない状況でしたのでこの記事で詳しい写真が見られて良かったです。

後から気が付きました。

後の記事「鉄道文化映画集 「鐵道信號」 その1」に追記がありますね。
失礼しました。

LOCKEさん、初めまして。
そうなんです、「鐵道信號」に出てくるデテクタバーの動作はポイント転換時ではないと思うんです。
ただ写真を掲げた美濃太田機関区の例では、ポイントを転換するロッドの途中からデテクタバーへのロッドが分かれていますので、ポイント転換時にデテクタバーも動作するのではないかと思っています。

初めまして。いつも楽しみにしております。
てっ査かんのてこが別に設けてあるケースもありまして、この場合、デテクタバーが上がった状態(てっ査かんてこが定位)で転てつ器を取り扱い、列車・車両を通過させる時は反位にしておくことになります。二人協同で取り扱っていたと思います。
デテクタバーが転てつ器と同時に動く(パイプが連結されている)タイプとは、動き方がやや異なっていました。

3RT生さん、情報ありがとうございます。
てこが分かれている例については、「鉄道文化映画集 「鐵道信號」 その1」の記事
http://senrohaisenzu.cocolog-nifty.com/blog/2015/01/post-cc9c.html
でご紹介させていただいています。この場合は複式のようで、転換用のてことは分かれていますが鎖錠用のてことは連動しているようです。
単式でも分かれている場合があるのかもしれませんね。

画像大変参考になります。
てっ査かん+鎖錠を「鎖かん」と呼ぶそうです。
連動図では --+------(てこ番号)と書いてありました。
鎖錠だけのてこもあったようです。
てっ査かんを最後に見たのは、高麗川の太平洋セメント専用線で、既に廃止後でした。

3RT生さん、てっさかんについては私もほとんどなじみがなく、よくわかっていません。高麗川のものも見てみたかったですね。

鎖かんの記載がある連動図表があるはずと探していましたが出てきましたので、拙ブログに掲載しました。
豊肥本線立野駅のものです。
ご参考になりますでしょうか。
http://lbxnydr.cocolog-nifty.com/blog/2017/04/post.html

何しろ勉強不足のため解説ができず申しわけありません。

3RTさん、立野駅の連動図表ありがとうございます。連動表の部分はなかなかお目にかかれませんので、大変貴重な資料かと思います。
見ごたえがありますので、じっくり拝見させていただきますね。

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