« 鉄道文化映画集 「鐵道信號」 その1 | トップページ | 越後石山 1990/8/9 動画 »

2015年1月31日 (土)

鉄道文化映画集 「鐵道信號」 その2

古い鉄道映画「鐵道信號」についてのコメント、その後編です。

https://www.youtube.com/watch?v=QVv56NjSqxo

●0:16頃~
それにしても屋根の上とかいろいろなアングルから撮影していますね。気合が入っています。
前面展望はどうやって? 電車? まさか蒸機の前面ではないですよね・・・。 

●0:56~
これは大阪駅でしょうか。
もしこれが2008列車なのであれば、前編では牽引機がC57でしたがここではC53になっています(なんだかアラ捜しのようですね(汗))。

●1:45~
「圧搾空気による転換は・・・列車出入りの頻繁な駅には最も適当とされています」とのことですが、確かに転換速度が速いので進路構成が短時間で済むのは理解できます。しかしながら現実には電気転てつ器に押されてそれほど普及しなかったように思います。何が障害だったのでしょうか。

それはともかく、「電空連動装置のある次の大停車場」とは京都駅のことのようですので、過去の記事に掲げた1950年(昭和25年)の京都駅の配線図と見比べながら映画を見てみましょう。映画とは若干の時期のずれがありますが、そこそこ使えそうです。

その前に、まず「西信號扱所」というのはこちら。
195004
ちゃんと「電空」って書いてありますね。

また「東信號扱所」はこちら。
195004_2

●2:47~
「204列車」とは山陰線からの列車のようです。これを山2番線に進入させるためには場内信号機83LAを反位に取り扱う必要があります。
195004a1r_204
映画では「83番左」と喚呼してから83の数字が刻まれたてこを中立(定位)の位置から左側へ倒しています。左側に倒すことにより反位に転換する(L反位)ので83Lなのだと思うのですが、ただそうすると83LBを反位にする場合はどうするんでしょう。
右側に倒せば出発信号機83Rが反位になると思うのですが、同様に83RA、83RB、83RCをどう区別しているのかがナゾです。

また「西信號扱所」の場合、てこ扱者から見ると右側が東京方になります。ですので、上り列車用の信号機をR反位にすれば列車の進行方向と信号てこを倒す方向が一致してわかりやすいような気がするのですが、実際には逆になっています。これもナゾです。
「東信號扱所」の場合は列車の進行方向と信号てこを倒す方向が一致するようになっているんですけどね。

●3:06~
次に下り「3087電車」の出発です。5番A線からですが、映画では単に「A線」と言っていますね。
「8番」というのは5番線の中ほどにあるシーサスの転てつ器のようです。
195004a2r_3087
まずはこれを反位に転換します。左から右へ転換していますので、転てつてこの場合は左側に倒れた状態が定位のようです。
(一見したところでは信号てこと転てつてこは見た目では区別できなさそうですね。)
次に「2番反位」です。配線図の出発信号機2RAですね。2Lという信号機がありませんので「2番反位」なんでしょうが、素直に「2番右」と喚呼したほうがわかりやすい気がします。
電車が遠ざかると2番と8番を定位に戻します。

●4:17~
今度は多分9番線からの上り列車の出発です。
「15番」は多分この転てつ器。
195004a3r
これを反位に転換します。ということは、電車線側が定位ってことなんですね。
次の「1番反位」は多分出発信号機1RBのこと。やはり1Lがないので「1番反位」なんでしょうか。
てこを中立(定位)から右に倒すと信号機が進行に変わり、C55流線型が牽引する列車が出発していきます(でも映画では「206列車」と言っているように聞こえるのですが・・・)。

●5:03~
今度は貨物「1062列車」の2番線通過です。
「42番」と「59番」はいずれも転てつ器です。多分コレだと思います。
195004a4r_1062
42番は可動K字てっさを含む4動でしょうか。上り旅客線から1番線へのルートが定位のようです。同様に59番は山1/山2番線側へのルートが定位のようです。
「77番左」は上り貨物線の第1場内信号機77LAですね。前述の通り77LBをどうやって取り扱うのかがナゾです。
「75番左」は第2場内信号機75Lでしょうが、これを西信号扱所で扱うためには東信号扱所との連携が必要なようです。西信号扱所から東信号扱所に向けて送信を行い、東信号所側で応答すると75Lのてこが解錠されるんでしょうね。
また、パッと見75Rが見当たりません。前述の「1番反位」や「2番反位」の習慣にならうのであれば「75番反位」でもよさそうな・・・。それともどこかに「75R」があるのかもしれません。

●6:36~
続いて「3064電車」が「A線」に到着です。「45番」は下図の転てつ器だと思います。
195004a5r_3064
「71番左」は第2場内信号機71LAですね。てこを中立(定位)から左に倒します。でもこのあと注意現示に変わった信号機は71LAではなく72LAのようですが・・・。
「70番左」は第3場内信号機70L。5番A線と5番B線の使い方について、私はB線で降車、A線で乗車ではないかと思っていたんですが、この場合ではB線は通過して直接A線まで進入していますね。A線/B線に分けているのはA線に電車が在線の時にB線に電車を進入させるためぐらいしか思い浮かびませんので、ラッシュ時にはB線降車/A線乗車となるのかもしれません。

●7:57~
そうですよね、競合が多いから大変ですよね。瞬時に判断しなければならないでしょうし。

●8:24~
いよいよ2008列車の到着です。
「46番」と「42番」はコレですね。
195004a6r_2008
「46番反位」ですから、やっぱり列車と電車とでは電車優先なんですね。
46番はてっさ可動です。個人的には結構衝撃映像です。
42番は前述の通りです。

どうも2008列車の京都駅発車は8時38分のようです。前回の記事の通り、草津駅ではなかろうかと思われる駅を7時25分に通過することになっていますので、このあたりはつじつまが合いません。

●9:04~
このあたりの線路配線は映画と1950年配線図とでは違っていrますね。1950年配線図には「付替1番線」なるものは存在していません。多分3線化の際に配線変更されたのではないでしょうか。

●9:16~
2008列車が1番線に進入してきます。機関車がC53からC57、そして再度C53へと、めまぐるしく変化しています(笑)。

●11:43~
2008列車の出発です。やっぱり「出発進行」ではなく「出発オーライ」です。

この後牽引機が電機に変わり、どうやら終着駅である東京駅に到着です。

車両や列車と言う観点で見ても面白い映画ですが、信号取り扱いの点では本当に貴重な映画だと思います。

配線図はT.Mさんよりご提供いただきました。

○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
バックナンバーはこちらからどうぞ。

« 鉄道文化映画集 「鐵道信號」 その1 | トップページ | 越後石山 1990/8/9 動画 »

コメント

 こうやって配線図を追っかけながら見ると、映像資料の楽しみ方も一層広がりますね。

 さて、第一種電気連動装置や第一種電空連動装置は、第一種継電連動装置と違い、まず転てつてこで電気転てつ機を転換してやり、進路を所定の方向に開通させてから、信号てこを反位にして進行を指示する現示を出します。
従って、同じ信号てこ「xxR」を反位にしても、事前に設定しておく転てつ器の開通方向を変えることによってxxRA、xxRBのように異なる進路を設定することができます。

第一種継電連動装置でも、「単独てこ式」の場合は同様の取扱をします。

(「運転より見たる保安装置」(1941)より引用)
http://kindai.ndl.go.jp/view/jpegOutput?itemId=info%3Andljp%2Fpid%2F1055571&contentNo=67&outputScale=2

空気式の転轍器の最大の弱点は、空気配管でしょう。名古屋市営地下鉄東山線は最後まで打ち子式ATSを使っていたからか、藤が丘車庫に空気式転轍器を使っていたようです。
昭和32年東山線開業時の工事記録によると、名駅~伏見町~栄町間だけでもかなりの空気配管を要し、栄町駅には相当大容量の空気圧縮機を備えていたようです。

こんにちは
当方もこの「鐵道信號」のVTRを興奮しながら見てました。

 てつ@ち鉄局様の書き込みを補足しますと
第一種電気連動装置や第一種電空連動装置は、
てこ相互の連鎖は、第一種電気機連動装置と
同様に機械式のこま鎖錠となっています。
 そして主信号機及び入換え標識のてこは
発点又は着点が同じものがいくつかの
進路に共用されています。
但し、入換え信号機と入換え標識のように、
発点が同じであっても種類が違うものは
共用しないようになっています。
 連動表を見るとわかりやすいのですが、
信号てこ83Lの信号は、各転てつ器等の
取扱いによって構成した定,反位の開通方向によって構成された進路に対応する信号機の
信号が現示されます。
従いまして83LA、83LBの現示は山1番線と
1番線を分岐する転てつ器の開通方向に
よって決まると思われます。

 以上「わかりやすい連動装置図表の解説」からの引用です。

てつ@ち鉄局さん、はぐれ鉄非電化派さん、ご説明ありがとうございます。なるほど、そういうことですか。私は1てこにつき1進路と思い込んでいましたので(汗)。そこでさらに質問させて下さい。
(1)信号掛さんが間違えて違う転てつ器を扱ったのちに信号てこを扱おうとした場合、1てこにつき1進路であれば信号てこが引けませんのでその時点で間違いに気づくはずですが、1てこにつき複数の進路がある場合はてこを引くことができてしまい、間違った進路が構成されてしまうということなんですね?
(2)第1種継電連動単独てこ式または鎖錠てこ式で、1てこにつき複数の進路とした場合、やはり1RAとか1RBといった表現になるのでしょうか?
(3)第1種機械連動とか第2種機械連動でも同様の事例ってあるのでしょうか?
すみません、もしおわかりになりましたら教えて下さい。

bad.Ⅳh-95さん、結局空気の取り扱いが大変だったんですね。京都駅も最初は空気を利用したものの、保守の点で苦労が大きかったため電気に置き換えられてしまったということでしょうか。

わかる範囲でお答え申します。
(1)
その通りです。1RAの進路を設定しようとして誤ってB着点の方に転てつ器を向けた状態で1Rの信号てこを反位にすると、1RBの進路がそのまま設定できてしまいます。(見たところ構内に軌道回路はほとんどないようなので進路鎖錠も恐らくかからないでしょう。)

(2)
第1種継電連動装置の進路てこ式・単独てこ式・鎖錠てこ式は原則として1進路1てこですから、1てこに複数の進路とはなりません。
よって、例えば
A駅方-下り本線の場内を1R、
A駅方-下り中線の場内を2R
のように、てこ番号を変えます。

(3)
第1種機械の場合は1つの信号機を複数の進路に共用する場合がありますが、AだのBだのと分けず、違う進路でも同じ番号のようです。
http://kindai.ndl.go.jp/view/jpegOutput?itemId=info%3Andljp%2Fpid%2F2942236&contentNo=72&outputScale=2
この場合、場内信号機てこ4号で転てつ器10号を「定反位鎖錠」しています。
しかし、進路表示機もないので機関士も何だかおっかないような気がしますネ(笑)。

第2種機械の場合の信号機共用例は存じませんが、そもそも第2種機械連動は比較的中小規模の駅で導入されるもので、現場の第2種連動機に定反位鎖錠をこしらえてまで信号機の共用はされなかったのではと推測いたします。
http://kindai.ndl.go.jp/view/jpegOutput?itemId=info%3Andljp%2Fpid%2F2942236&contentNo=71&outputScale=2

(「運転より見たる保安装置」(1941)より引用)

(1)に関してはありえます。83Lの場合は山1番線と1番線を分岐する
転てつ器の定位,反位を間違えた時です。
当方は第1種電気機連動装置しか
見た事がありませんが、信号扱い所内に
列車又は車両の有無を表示する
「照明軌道盤」が設置される場合があります。
しかし軌道回路表示燈のみで主信号機の
現示等は確認出来ないと思われます。
信号てこには表示燈がありますが、
進路毎に表示燈が点灯するのではなく
停止現示、進行現示、条件により
注意(警戒)現示が表示するように
なっていたと記憶しています。
(3)の場合ですが、引用した
「わかりやすい連動装置図表の解説」の
第1種機械連動の事例に写真付きで
掲載されていました。
仕組みはなぜか転てつ器に第2種機械連動機も
付設されていて1本の信号ワイヤーが
途中から2つに分岐後第2種機械連動機手前で
滑車につながっています。
さらに滑車から2つの信号ワイヤーが
第2種機械連動機につながっています。
信号てこを引くとこの滑車が移動する事により
転てつ器の定、反位によって滑車に接続された
2本の内第2種機械連動機によって
鎖錠されていない方の信号ワイヤーが
引かれる仕組みです。
文章のみの説明ではわからないと思いますが、
挿し図を見ると一目瞭然です。

信号機類とは直接関係ありませんが、最初に出てくる×の付いていない踏切警報機と踏切待ちしている馬が尻尾を振っている光景が好きです。

 熱論に水を差すようですが、京都駅は東部と西部でLとRの向きが反対ですね。(東海道上りは西部ではL、東部ではR)
 これは矛盾しないのですか。東部と西部が打ち合わせするときはどうなりますか?
 信号所の向きは東部も西部も同じ向きです。ますますわからなくなってきました。

 信号の話しとは外れますが 踏切の×標識は戦後RTOが日本に持ち込んだ物です×標識に英字でRAILROAD CROSSINGと表示しておりました1957年頃まで使われていたと思います昔の記憶に実際に見ております
1940年頃鐵道省が鐵道三部作の映画を作ってました戦前の一番最盛期の鐵道を描いた名作です鐵道信号は其の一ッでした貨物列車と云う映画もありました今一つは鐵道輸送を描いた(題は失念)EF55が特急牽引しておる姿や保線員の保線の歌雪掻きの為に列車を仕立てて向かう姿手荷物で送られておる鶏が竹籠から頭を出して餌をつついている様子とか描写されて中々の名作でした交通博物館に保管されていた35mmセルロイドフィルムを16mmビニールフィルムに焼き直し公開其の後VTRで販売された出来ればDVDで再販出来ればと思うのですが・・・

>東部と西部で向きが反対
 まず、映画に出てくる西部扱所は、神戸方の電空連動装置への移行にあたって新設されたものです(鉄筋コンクリート3階建て)。
 この新扱所の連動機が、奈良線旧線分岐付近にあった旧扱所に対して逆向きになったのではないかと思います。

 そして、昭和11年4月24日夜間に切替が行われ、翌25日に使用開始した西部扱所の電気機連動装置から電空連動装置への切替にあたっては「電空転てつ機50基の新設とテコ84本を有する電気連動機への切替」が主たるものだったといいますから、信号機関係はいじらずに転てつ器の動力化だけしたと考えれば、信号機名称が変わっていないことも説明がつきます。

 ちなみに、東部扱所(東京方)の電空連動化は神戸方の2か月後の昭和11年6月29日夜間に切替が行われ、翌30日に使用開始となっています。
 これらは昭和35年9月4日の継電連動装置使用開始まで幾万幾億という列車の進路を制御し続けました。

参考資料
「信号」第9巻第3号・同第4号(信号保安協会)
「交通技術」1961年8月増刊通巻第188号(交通協力会)

ここまで徹底して東部と西部で信号てこの
向きが逆なのも珍しいですね。
現在では「列車の進行方向と信号てこの
向きが同じ」が当たり前ですが、
国鉄末期までは一部の駅の信号てこには
列車の向きと一致しない場合がありました。
当方の記憶にあるのが第2種電気連動装置や
古いタイプの第2種継電連動装置に多く見られた
パターンです。
例えば下り場内信号機の信号てこを
「起点方-下り本線場内2L,起点方-中線場内2R」
上り出発信号機の信号てこを
「上り本線-起点方出発3R,中線-起点方出発3L」の
様な信号てこ配置です。
「列車の進行方向と信号てこの向きが全て同じ」
様に配置されだしたのは昭和40年代の
人間工学が取り入れられるようになってからでは
ないのでしょうか?。
余談ですが近年はCTC化の際に信号てこの
配置も統一される様でCTCの被連動駅の場合、
連動図表と同じになるように補助制御盤の
線路配置と信号てこのLRが左が起点方、
右が終点方に統一され、駅によっては
補助制御盤をCTCから解放して駅扱いの
場合線路に背を向けて信号てこを操作する
場合があります。
それから西部信号扱い所と東部信号扱い所との連携ですが
この京都駅の配線図には書かれていませんが
一般に「照査てこ」が使われます。
信号機、入換え標識等の連動が2以上の
信号扱い所の連動範囲に関係する場合に
信号扱い所相互間に設けられます。
例えば2番線を通過する1062列車に対する
信号扱いですが東部信号扱い所にて
2番線-東京方外側の進路を構成する
転てつてこを扱った後
出発信号てこ1Rを扱い2番線上り出発信号機
1RBを進行現示にします。
そして西部信号扱い所の2番線に対する
場内信号機と連鎖している「照査てこ」を
反位に扱うとこの照査てこにより1RBが
反位に鎖錠されます。
その後西部信号扱い所にて第2場内信号機75Lを
反位にする事で2番線の東部信号扱い所の
照査てこが反位に鎖錠される仕組みです。
この照査てこは1RBや2RA、3RDが
進行現示されていない場合でも
第2場内信号機75Lが過走防護すべき
2番線の転てつ器を鎖錠します。
従いまして東部信号扱い所の2番線の照査てこが
反位でないと西部信号扱い所の
第2場内信号機75Lを反位に出来ません。
照査てこが反位になった時に第2場内信号機
75L反位によって2番線の照査てこが反位に
鎖錠されます。
尚この照査てこは継電連動装置普及後でも
他社との連絡線等に使用されています。

今回も長々と失礼しました。

 説明をありがとうございます。京都駅西部信号所の線路に向いた場合のLRがやっと理解できました。
 てこと列車の向きのこと、昔から厳守されたものと信じていました。私も結構若い!
 CTC化で統一されるのはいいことです。でも現場で線路に背を向けるのは抵抗がありそうですね。これも若い人たちはすぐなじむのでしょう。
 照査てこの理解はまだ50%、今夜は寝ずに考えます。

当方の下手な文章のせいで混乱させて
しまいましたね。
図を見るとわかりやすいのですが。

もっと整理してみました↓。
西部信号扱い所と東部信号扱い所の連鎖を
場内信号機の進路毎に1本のてこにまとめたのが「照査てこ」で当然場内信号機で構成される
進路毎にあります。
上り列車を駅構内へ入線させる場合でも、
東部信号扱い所で上り列車受け入れ準備
(過走防護)をします。
この準備OKの合図が東部信号扱い所の
「照査てこ」反位です。
この準備OKの合図がない状態で先に
西部信号扱い所の場内信号てこを反位にしても
場内信号機は停止現示のままです。
東部信号扱い所の「照査てこ」を反位に
する事により先に西部信号扱い所で場内信号を反意に扱った場合でも東部信号扱い所の
「照査てこ」を反位に鎖錠します。そして
上り場内信号が進行現示となり
東部信号扱い所では勝手に上り列車の進路を変更出来なくなります。

ところで第2種機械連動装置で1本の信号てこで
複数の進路を構成する事例は実物を見た記憶が
無いので断定できませんが既に廃止されて
しまった「くりはら田園鉄道若柳駅の
進路表示(予告)器の付いた腕木式場内信号機」が該当するのではないのでしょうか?。

既に収束気味ですが、機械連動や電気機連動の場合のてこ扱いについて補足です。

今日では連動装置を扱う=「進路」を設定する、というのが当然となっていますが、この、「進路を設定することで関係転轍機が自動で転換され信号機に現示が出る」というのは継電連動以降の機能です。
連動装置はそもそも、それまで全て手動で別々に扱っていた転轍機と信号機に対し、間違った組合せで転轍機と信号機が設定されることにより生じる事故を防ぐために生まれました。機械連動や電気機連動はこの思想を色濃く残していて、「転轍機も信号機も全て手動で扱う、連動装置はそれらが誤った組み合わせでないかチェックする」という作りになっています。
軌道回路条件を組合せて、在線中は現示が出ないとかもありますが、基本は上記のとおりです

 はぐれ鉄非電化派さま、名無し信号区さま、ありがとうございました。これで今夜は寝られます!

 ご説明のとおり、継電連動を基本に考えるから行き詰まるのですね。転轍機と信号機をいかに連動・鎖錠させるか、からスタートしないと疑問がふくらむばかりだと判りました。

 11′43″の信号確認は「スターティングオーライ」と聴こえませんか。皆様のお耳を拝借したいと思います。

>C6217
私には教範通り「出発オーライ」と聞こえます…(汗

「機関助手実習教範」(谷津鉄之助 著)大正15年
http://kindai.ndl.go.jp/view/jpegOutput?itemId=info%3Andljp%2Fpid%2F1018040&contentNo=54&outputScale=2

>C6217さま
前コメントにて敬称が抜けてしまいました。
大変失礼いたしました。

 教範が出てきましたね。これ以上の水掛け論はやめましょう。でも私はいま第三反抗期ですのでご海容ください。
 この教範は当時の神戸鉄道局のもので全国統一以前のものです。しかし現場が京都駅では
神戸鉄道局の管内になります。ヤブヘビでした。
 みなさま、お騒がせして申し訳ありません。

てつ@ち鉄局さん、はぐれ鉄非電化派さん、名無し信通区さん、詳しいご説明ありがとうございます。

>「わかりやすい連動装置図表の解説」
早速購入したいと思います(笑)。

>駅の信号てこと列車の向きとが一致しない場合
たとえばこんなヤツ(土岐市駅)
http://senrohaisenzu.cocolog-nifty.com/blog/2008/03/19791225_c367.html
とか、こんなヤツ(小国駅)
http://senrohaisenzu.cocolog-nifty.com/blog/2008/08/1979719_b4b6.html
ですよね。なんで合わせなかったのか不思議ですね。

>CTC化の際の信号てこの配置
東海道線でもいくつかの駅がCTC化によりL/Rの反転が行われていますね。
http://senrohaisenzu.cocolog-nifty.com/blog/2012/07/post-38bb.html

>くりはら田園鉄道若柳駅の進路表示(予告)器の付いた腕木式場内信号機
腕木信号機に進路表示機???確かにそれっぽいものが付いていますね。ちょっとびっくりです。

C6217さん、連動装置を理解するのは難しいですよね(当たり前ですが)。

>「スターティングオーライ」
やっぱり「出発オーライ」だと思いますが(笑)。

十兵衛さん、馬って尻尾振るんですね(汗)。ご機嫌がいいのでしょうか?

yyoshikawaさん、昔の記録映画、ホントに貴重ですね。

 スターティングオーライのこと、自信がなくなって来ました。私には戦前を知る人から聞いた話が強烈すぎたようです。
 未練がましく、機関士と機関助士の言葉の長さが違います。最初に聞いてスターティングオーライとスタートオーライと思い込みました。妄言多謝。

C6217、本当は「スターティングオーライ」かもしれませんよ。真実は機関士さんと機関助士さんのみぞ知る・・・。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 鉄道文化映画集 「鐵道信號」 その2:

« 鉄道文化映画集 「鐵道信號」 その1 | トップページ | 越後石山 1990/8/9 動画 »

過去の記事

2023年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
無料ブログはココログ