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2014年5月21日 (水)

三河大塚(星越トンネル) 2014/5/1

最初に星越トンネルの歴史を振り返ってみます。

・まだ電化されていない1952年(昭和27年)の東海道線は下図の黒線のような感じでした。(ベースの写真は現在のYahoo地図です。当時のものではありません、念のため(汗))。
R1
・愛知御津駅~三河三谷駅間(この時点では三河大塚駅は未開業でした)には単線並列の星越トンネルが設けられていました。

・東海道線の浜松駅~名古屋駅間の電化工事を行うにあたってこの星越トンネルが支障するため、
①弾丸列車用に確保されていた用地を利用して単線の新星越トンネルを建設し、ここに上り線を移動させる。
②次に空いた旧上り線のトンネル改築を行ってここに下り線を移動させる。
③旧下り線の星越トンネルは廃棄する。
といった手順で工事が計画されました。
石部トンネルの場合にも似たような手順の工事が行われていますが、星越トンネルの場合は弾丸列車計画がすでに頓挫した後であったため最終的に上下線を元の位置に戻すことを当初は予定していなかったこと、弾丸列車用地を利用するのは上り線だけであること、目的が電化であって隘路解消ではないこと、といった点が異なります。

・新星越トンネルは1952年(昭和27年)12月に完成し、上り線、下り線が順次切り替えられて1953年(昭和28年)7月21日、浜松駅~名古屋駅間の電化が完成します。
従ってこの時点での状況は下図のようになっていました。
R2
・三河大塚駅は1953年(昭和28年)7月8日、電化の直前に仮停車場として開業しています。

・ところがその後新幹線建設計画が持ち上がって弾丸列車用地をこれに充てることとなり、新星越トンネルはその場所を新幹線に明け渡さなければならなくなってしまいました。
・このため電化以前のルートに上下線を戻すことになり、廃棄されていた旧下り線の星越トンネルを改築して下り線を元の位置に移設し、1962年(昭和37年)4月には上り線を元の位置に移設する工事が完了し、新星越トンネルを新幹線複線断面に改築して1964年(昭和39年)10月、新幹線が開業しました。これで現在の姿になったわけです。
R3
・なお三河大塚仮停車場は1960年(昭和35年)3月に駅に昇格しています。

次に配線図です。

196000_2
・1960年(昭和35年)頃の三河大塚駅の配線図です。まだ仮停車場の時代ですね。
・星越トンネルは下り線が302m、上り線が410mであり、上り線は新星越トンネル経由であることがわかります。

以上のような歴史をふまえて、星越トンネルの西側では上り線→新幹線、東側の三河大塚駅付近では新幹線→上り線というかつてのルートの痕跡を求めて現地を眺めてみました。

最初は東側、三河大塚駅付近です。

R

01p1070802
・A地点です。三河大塚駅の神戸寄りから東京方を望みます。

04p1070798
・振り返ってB地点です。神戸方です。

05p1070799
・上り線の山側にはそれらしい空き地があります。かつて上り線が新星越トンネル経由であった時の名残ではないかと思うのですが。

06p1070808
・C地点です。東海道線の上り線は写真中央付近を通っていたのではないかと思うのですが、よくわかりません(汗)。

07p1070811
・D地点です。やっぱりよくわかりません(汗)。

08p1070810
・E地点です。やっぱり昔の痕跡はよくわかりませんでした(大汗)。

次に星越トンネルの西側です。

R

09p1070814

10p1070816
・在来線と新幹線がニアミスしています。痕跡という点ではよくわかりませんが、かつて上り線が新幹線側に繋がっていた雰囲気は感じることができますね。

配線図はT.Mさんよりご提供いただきました。

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