ダブルスリップスイッチ その2
昨日上野駅に行ってきました。
小山駅では見事に空振りに終わってしまいましたが、上野駅では相変わらず多くのダブルスリップ、シングルスリップを見ることができます。これらを切り替えようとするのは至難の業でしょうからね。
これは10番線ホームの先端から撮った写真です。
配線図でいうと
こんな感じなのですが・・・・・・何かヘンなんです。違和感があります。
公園口から外に出て両大師橋に向かい、同じダブルスリップを上のほうから改めてよ~く眺めてみました。
先のダブルスリップスイッチの記事で書きました通り、多くの場合ダブルスリップの転てつ器は
の実例のように4動と2動(実態は3動と1動)という連動になっています。
従いまして仮にそれぞれの転てつ器の定位を
としますと、定・反位の組み合わせにより起こりうる先端軌条・てっさの状態は
の4パターンだけになります。
ところが先の両大師橋から眺めたダブルスリップの先端軌条・てっさの状態はこのどれにもあてはまらない、
という状態なんです。どうやら各転てつ器の連動の組み合わせ方が違うようです。
つまり、
のような3動と3動(実態は2動と2動)の連動になっているようで、このような連動であれば定・反位の組み合わせにより起こりうる先端軌条・てっさの状態は
の4パターンとなり、両大師橋からの写真のような状態があっても不思議ではありません。
(先に掲げた上野駅の配線図の当該ダブルスリップ部分にはてっさ部の毛羽や転てつ器番号が描かれおらず、関係転てつ器がどのような連動になっているのかは残念ながら判然としません。)
一口にダブルスリップと言っても、転てつ器の動作まで考えるといろいろな種類がありそうですね、というお話でした(ホントに細かい話でゴメンナサイ)。
配線図はT.Mさんよりご提供いただきました。
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欧州型鉄道模型用のDSSがこんな転換の仕方です。
よせば良いのに気になって、裏ぶたを開けたら、クランクとラックを組み合わせて連動させていました。
実際の転換には、ポイントマシンを2台使うメーカーと、1台で一気に転換させるメーカーとがありました。
上野のDSSは2台使用型に似てるかも知れないですね。
投稿: bad.Ⅳh-95 | 2012年4月 1日 (日) 20時36分
あの強風の中を行かれたのですね!おつかれさまです。
鉄道ピクトリアル2006年11月号折込図にある昭和53年10月1日現在の上野駅配線略図を見ますと、写真のダブルスリップのてっさ部の転てつ機番号は、図下側から269ロ、269ハとなっています。そして、毛羽なのですが、雑誌掲載の図がかなり細かくて今一つ判然としないのですが、記事の上から2番目のダブルスリップの図の毛羽とは、方向が逆になっているように見えました。
しかし、だとすれば、写真のような状態にはなりませんよね。現在の配線略図を見てみたい気持ちになりました・・・。
投稿: KASA | 2012年4月 1日 (日) 22時30分
bad.Ⅳh-95さん、模型のDSSは現物よりもシンプルかつ機能的かもしれませんね。
KASAさん、この日は本当に猛烈な風でした。
記事に掲げた配線図には「269ロ」という文字は読めますので、上側は「269ハ」なのかもしれませんね。ただ、おっしゃる通りそれだと写真のようにはならないのですが・・・。
掲げた配線図には赤線で囲ったDSSの左上方にも2つのDSSが描かれていますが、このうち少なくとも上のDSS(276ロなどと記されている方)は4動+2動のタイプです。同じ上野駅でも統一されていないんですね。
投稿: f54560zg | 2012年4月 2日 (月) 00時15分
手元に資料が無いので記憶で書きますが、
レールが60kg弾性?の時だけ、パターンが違ったはずです。
理由は・・・付属装置が干渉するから、だったっけかな。
ちょっとあやふやです。
投稿: 名無し信通区 | 2012年4月 4日 (水) 23時09分
名無し信通区さん、ありがとうございます。
一見同じようでも実はいろいろ種類があるんですね。
投稿: f54560zg | 2012年4月 5日 (木) 23時34分