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2011年8月 3日 (水)

垂井線の列車ダイヤの変遷

正確には垂井または関ケ原で折り返す列車の変遷ですね。

垂井線の記事でも書きましたが、少し前まで私は「昔は垂井または関ケ原折り返しの列車が設定されていたけれど、米原に延長されるなどしてもう今では多分なくなっている」と思っていたのですが、最近の時刻表を改めて見て今でもまだ設定されていることを知り、さらにはkisomitakeさんやKJさんのコメントを拝見して、今よりももっと多くの折り返し列車が設定されていた時期もあったらしいことを知りました。

ということで、とりあえず手元の時刻表からこれらの列車の変遷を整理してみました。
但し、対象はあくまで垂井または関ケ原で折り返す列車のみで、しかも平日の場合です。

まずは1972年(昭和47年)4月。

197204

・これが先ほど書きました、私が少し前まで思っていた姿です。
・この当時の東京発大垣行きの夜行列車の列車番号は143M ですので、kisomitakeさんのコメントの通り朝方の垂井行き1143Mは143Mの車両がそのまま充当されるものと思われます。
・夕方の関ケ原行き547Mは新垂井経由です。

続いて1981年(昭和56年)4月。

198104

・1972年(昭和47年)4月からこれまでの間、列車番号や微妙な時刻の変更はありましたが、基本的には変化はありませんでした。

続いて1988年(昭和63年)5月。

198805

・正直これを見てオドロキました。
・もともと垂井折り返しの列車が設定されていること自体が不思議だったのですが、それがなんと3往復に増えました。正直、「何で垂井なの?」と思わずにはいられません。
・関ケ原折り返しも増えて、両方合わせて6往復(回送を含む)になりました。
・朝方の回221Mは旧新垂井(ややこしい)経由です。
・垂井行き225Mは夜行大垣行き375Mが大垣に到着するより前に発車するようになりましたので、車両運用も列車番号も関連はなくなったようです。

続いて1992年(平成4年)3月。

199203

・垂井・関ケ原折り返しはさらに増えて合計10往復(回送を含む)になりました。
・垂井線の記事のKJさんのコメントはきっとこの頃のことですね。
・朝の下りと深夜の上りは回送と思われます。
・3往復あった垂井折り返しは夕方の2往復がなくなり、伝統の朝の1往復のみに戻りました。

続いて1997年(平成9年)3月。

199703

・時刻の変更はありますが、垂井・関ケ原折り返しは合計10往復(回送を含む)のままです。
・但し全体的に関ケ原での折り返し時間が短くなっています。
・特に12:41着の545M→12:45発の2128Mは何と4分しかありません。ちょっと忙しすぎるのでは?
・もし下の1997年の配線図が正しければ、早朝の528Mとして折り返す下りの回送列車は垂井線経由のはずなのですが・・・。

199703_2

最後に2008年(平成20年)8月。

200808

・がらっと変わってしまいました。
・まず、伝統の朝の垂井折り返しはついに姿を消してしまいました。
・また日中の関ケ原折り返しは米原まで延長され、関ケ原折り返しは朝・晩のみになってしまいました。
・それらも片道は回送となり、客扱いで折り返す列車はなくなりました。
・今までは「M」だった列車番号の末尾が「F」に変わりました。
・2011年(平成23年)3月でもこの状態とほぼ一緒です。

1981年(昭和56年)4月及び2008年(平成20年)ぐらいのレベルですとさほど影響はなさそうですが、1992年(平成4年)3月や1997年(平成9年)3月ぐらいに関ケ原折り返しの列車が運転されていますと、多少なりとも下りローカル列車の運転に影響が出そうですね。このあたりを少し詳しく見てみましょう。

1992年(平成4年)3月です。

1992032

・関ケ原折り返しの列車と柏原以遠行きの下りローカル列車を記載してあります。
・実際にはこれ以外に柏原以遠発の上り列車が運転されていますが、これについては省略しました。
・関ケ原始発の上り列車が垂井~関ケ原間を走行している間は下りローカル列車はこの区間を走行できませんので、関ケ原駅にてそのあたりの調整が行われているようです。
・すなわち、関ケ原行きの下り列車が関ケ原駅下り1番線に到着し、およそ30分後にやってくる米原行ローカル列車が垂井本線に到着するのを待って上り列車として折り返しています。

199201

・言ってみれば関ケ原駅で「列車交換」が行われているような感じです。
・下り列車が遅れると、垂井線の記事のkisomitakeさんのコメントの「まさかの行き違い待ち」が発生するわけですね。

続いて1997年(平成9年)3月です。

1997032

・折り返し時間が短くなって関ケ原駅での「列車交換」はなくなりました。
・その代わり一部の列車において垂井駅での「列車交換」が発生しています。
・すなわち3121Mと1128M、3123Mと1132Mがそれで、下り列車が垂井駅垂井本線に、上り列車が中線にほぼ同時に到着するようになっています。

199201_2

・なお、8本ある関ケ原始発の上り営業列車のうち、この1128Mと1132Mの2本だけは他の列車と違って垂井駅で5分程度の停車を行います。
・理由はわかりませんが、垂井駅で「列車交換」を行うことに起因しているような気がします。

関ケ原折り返し列車の設定は下りローカル列車の運転に影響を及ぼしますので、多くが設定されることはないと思っていたのですが、1992年~1997年頃にこれほど多くが設定されていたとは知りませんでした。
実際いろいろと運転上の不都合もあったのではないかと思われ、米原まで延長された今の姿につい納得してしまいます。
それにしても運転区間を延長すると輸送上のネックが解消されるというのもおもしろい現象ですね。

配線図はT.Mさんよりご提供いただきました。

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コメント

垂井駅での「まさかの行き違い待ち」に関連して。
出来事としては関ヶ原駅ですが、この下り列車数分遅れ程度では、関ヶ原駅始発の上り列車は、垂井線を走る下り列車の到着を待って発車します。

1990年代のある日、5分程度の遅れを持った米原行きが関ヶ原駅到着。
直ちに垂井線を名古屋方向に向けて、下り1番線から発車。
と、その時、上り本線を貨物列車が通過。
あれれ、、、ひょっとして「並走」したのかも。
米原行き先頭車に乗車していた私は、後ろを振り返っても確認する術がありませんでした。

いつも楽しいないようありがとうございます。
ところでまず、どうも「新垂井経由」という書き方がしっくりきません。国鉄時代の末期まで「この列車は垂井経由です」というアナウンスを聞いていたわだらんからすれば、下り列車が垂井を通ること自体違和感でした。南荒尾で垂井線に転線するやいなや速度は落ちるし列車は揺れるしジョイント音はやかましいしと「いかにも支線」と懐かしく思います。垂井は場内が常時黄現示で、駅への進入がなんとものんびりしたものでした。その分相川の川面を楽しむことができましたが。
JR化後列車の増発が進みました。もともと垂井町関ヶ原町からは列車要望が強かったのですが、民営化後一気に咲いた形です。「なぜ垂井」でなく、とりあえず垂井までまず増発をした形で、このあたりは当初新快速が大垣蒲郡間で運転され始めた経緯と同じです。その後最終的に米原までの時間2本運転となってかつての関ヶ原越えはずいぶん便利になりました。米原で10:28を逃して次の大垣行き12:36までホームでそばを2杯食べましたよ。

kisomitakeさん、期待していましたコメントありがとうございます。所定で並走はないと思いますが、ダイヤが乱れたときなどは十分考えられますね。最後尾までダッシュです(笑)。
わだらんさん、確かに「東海道下り線」は新垂井を通るルートですから、下り列車は新垂井を通るのが当たり前、ということですね。記事では垂井線の列車に焦点を当てましたので、下り線経由をあえて新垂井経由と表現しましたことをご了承下さい。
垂井折り返しに関する疑問は、12時頃と15時頃に関ケ原折り返しが2本設定されているにもかかわらずその後の2本が何で関ケ原まで行かないの、ということなんです。4往復とも垂井折り返しだったらさほど疑問にも感じなかったのですが(笑)。本当は4本とも関ケ原折り返しにしたかったんでしょうけど、何らかの理由で後の2本は垂井で折り返さざるを得なかったのではないかと思っているのですが。
米原駅のそば屋さん、増発で売り上げが減ったかもしれませんね。

その昔、
「新垂井=下り/垂井=上り」にした。
しかし、
地元では、「垂井=上下 に」で、
その後、垂井から、多くが乗るように。

関ヶ原で は、
新垂井からの下り線 が
降りてくる構内配線 であり、
その構造上→「転線」ができず、
関ヶ原→垂井 は、
垂井線(=最高時速85km/h)で の
単線並列であり、
「逆送ではない、しかしそう見える」走行 に。

「垂井から」は転線で の走行。


今でこそ「youtube」で、簡単に見られる が、
昔は、自分で 出かけ=乗った。

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