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2011年2月18日 (金)

京都配線図

今回は京都駅です。

過去の京都駅の記事はこちらこちらこちら

まずはちょっとわからないくらい昔。※

Image001r
・この次に掲げる配線図と対になっており、「旧(多分・・・)京都停車場」と書かれています。
・梅小路駅の開業(1913年(大正2年))に伴う改良に対する旧/新ではないかと思われ、もしそうであれば1910年(明治43年)前後でしょうか。
・東京方が「新橋方」と書かれている(東京駅開業は1914年(大正3年)ことからもそれがうかがえます。
・結構いろいろ書かれているのですが、残念ながら判読が難しいところが多々あります。
・奈良線は神戸方に分岐しており、東海道線と奈良線の間に転車台が見えますので、機関区設備はそのあたりにありそうです。
・転車台の下にある長い車庫は客車庫のようで、客車区設備もここにあったようです。
・奈良線の上側にも転車台や車庫らしきものが描かれています。奈良線が国有化されたのは1907年(明治40年)ですので、ひょっとしたら奈良鉄道~関西鉄道時代の車両基地かもしれません。
・山陰線も同じ1907年に国有化(旧京都鉄道)されています。
・新橋方は大谷経由の旧線で、いずれはこれが奈良線になる線路です。
・まだ梅小路駅が開業していないにもかかわらず神戸方は側線らしきものを含めて5線くらいが描かれており、この先がどうなっていたのか気になります。

続いて前述のとおり、「新京都停車場」です。※

Image002r
・ひょっとしたら計画図なのかもしれませんが、今の京都駅に近い姿になっています。
・ごちゃごちゃしたものがかなり整理されてすっきりしています。
・東海道線の下側等にあった貨物扱設備は梅小路に移して姿を消し、旅客専用駅になったものと思われます。
・機関区設備は東京方に移動しています。
・第四乗降場の上側の側線群は客車区でしょうか。

続いてはこれも時期が不明。※

Image003r
・図の形式は異なりますが、描かれている内容は上記の「新京都停車場」とほとんど同じに見えます。

続いて1950年(昭和25年)4月。

195004r
・これは拡大図を掲げましょう。

1950041r
・東海道線は新線が開通し、奈良線は旧東海道線部分に付け替えられました。
・東京方は下りが1線、上りが2線の3線です。
・東京寄りの部分で客貨の分離が行われ、貨物は下り本線が3番線、上り本線が2番線です。3番線を下り列車が走行するというのは、個人的にはすごい違和感を感じますね。
・旅客列車が東京方に出発できるのは1、4、9、10番線ですが、4番線は下り貨物と、9、10番線は上り列車とそれぞれ競合します。く、苦しい配線です・・・。

1950042r
・架線の張られている範囲はかなり限られていますが、いろいろ面白そうなところがあります。
・4番線の神戸方の切欠き部分の荷電線、大阪同様荷物電車が運転されていたことを物語っています。
・5番線は中央付近で分断され、東京方は5A、神戸方が5Bとなっています。
・上り電車は5Bに進入しますが、5Bからは神戸方には進出できませんので東京方の第三場内信号機70Lに従って「列車」として5Bから5Aに移動するようです。そして出発信号機2RAで5Bの隣の線路を通って神戸方に進出するんですね。5Bで降車、5Aで乗車ってことでしょうか。

1950043r
・神戸方からの電車以外の旅客列車が進入できるのは1番線と4番線だけです。前述のとおり4番線は東京方で下り貨物と競合しますが、主本線である1番線は神戸方で上下両方の貨物と競合します。何とまあ・・・。
・1番線を上り貨物、2番線を下り貨物、3番線を上り旅客とすればもうちょっとマシになったのではないかと思うのですが、「本屋に面したホームを上り旅客本線にする」という強い意志が感じられますね。
・上り貨物線から山1・2番線に入るルートが用意されてる(76LB、77LB)のですが、これがよくわかりません。まさか貨物列車が機回しして山陰線方面に出発?

続いて1960年(昭和35年)頃。

196000r
・旅客下り本線だった8番線が電車発着用に振り向けられ(旅客下り本線は9番線に移動)、特異だった5番線は普通の形態になりました。
・上側の京都客車区(?)が増強されています。

続いて1966年(昭和41年)3月。

196603r_2
・新幹線が開業し、客車区は向日町に移管されて縮小されました。
・転車台も姿を消してしまいました。

続いて1972年(昭和47年)1月。

197201r
・東京方が複々線化され、神戸方も旅客線としての複々線化が完成しました。
・梅小路に入るための下り貨物の通路線が設けられ、下り貨物本線は3番線から一気に12番線に移動しました。
・この結果競合はかなり改善されましたが、1番線の上り旅客と2番線の上り貨物の競合は残りました。
・奈良線ホームは今までの11番線から16番線に移動しました。
・貨物上り本線だった3番線はどのような使われ方をしていたのでしょうか。一応本線ではあるようですが。

続いて1986年(昭和61年)4月。

198604r
・大きな変化はありません。

最後に1992年(平成4年)1月。

199201r
・14番線、15番線が分断されていますが、それ以外には目立った変化はありません。

こののちにも山陰線・奈良線のりばが拡張され、機能的には3番線が廃止されるなど、大きな変化が起こっています。
それにしても1番線と貨物上下線との競合、すさまじかったですね。

配線図はT.Mさん及びSYさん(※印)よりご提供いただきました。

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コメント

 第3図に描かれている内容は、大正天皇の即位関係の儀式用に急いで設けられた、総檜造りの第2代目の駅舎(昭和25年消失)で、図中には「帝室用御車寄せ」という語が見えます。多分駅舎内には貴賓室があったと思われ(因みに神武陵に近い畝傍駅にも貴賓室がありました)、「至東京」という部分に下り遠方信号機があり、27号ポイントを通過して、駅舎側の1番線に入線可能なように設計されており、昭和天皇も京都御所で即位式を催しているので、お召し列車は同様の形で入線したと思われます。
 そうした1番への入線への設計が、貨物線を交差してまで「本屋に面したホームを上り旅客本線にする」ことの一因になっているのでしょう…多分。

f54560zgさま、ご無沙汰しております。ashiwodiです。

関西圏の配線は非常に興味深いですね。
特に今回ご紹介の、京都~梅小路~向日町間に関して面白い動画がありますのでご紹介しておきますね。
大阪方面~山陰線方面直通臨時列車の前面展望です。
http://aomonoya.sakura.ne.jp/06_kinki/arashiyamamomiji.html
この度の配線図を見ながら何度となく見直しているところです。

SYさん、そういう目で見ますと、三番目の図面には何か気高さといいますか、荘厳な雰囲気がありますね。気のせいかもしれませんが。
ashiwodiさん、お久しぶりです。
面白い動画をご紹介いただきありがとうございます。
実は私も似たような前面展望動画を撮っているんです。私の場合は、平成4年の「ホリデー快速○△号」だったかそんなような列車で、山陰方面から京都駅を通らず連絡線を経由して向日町へ、茨木から吹田操、梅田貨物線で西九条、天王寺から阪和線で和歌山まで行く列車でした。撮影したのは丹波口から西九条あたりまででしたが。
ご紹介いただいた動画はその時通っていない下り貨物線経由なので梅小路駅の状況がよくわかりますね。
動画のアップロードの仕方がわからないので公開できないのですが、いずれチャレンジしたいと思っています。

京都駅は既出の名古屋駅のように構内幅分がごっそり南側に移転したようですね。当時は、やはり街の外れに駅舎が在って大規模な移転が可能だったのでしょうか。
本州では新幹線開通を機に高架移転するターミナルが続出し、それに倣うように全国的に地方都市までも高架化が進捗してきました。
残された大都市は、仙台駅、岡山駅、広島駅と、ここ京都駅くらいでしょうか。
国力のピークが一段落している感のある現在、今後しばらくは有意義で大規模な高架や移転計画は見られないかのも知れません。
最近では、鉄道施設のみの更新が目的だったのかと思えてしまう旭川駅や、駅利用者にとって利便性が落ちてしまったような感のある姫路駅など、高架化に陰りが来ているのも否めません。
でも、昔ながらの配線が失われてしまうのが一番残念なのですが。

47年の配線図の頃、修学旅行で山陽本線、東海道本線、奈良線、関西本線、紀勢本線、参宮線のルートで奈良の東大寺に伊勢神宮、二見ヶ浦などを巡りました。
この京都駅では4番線で機関車交換(EF58からDD51へ)をして奈良線に入って行ったのでしょうか。帰りの奈良線から東海道本線も興味深いです。12系客車の編成だったと思うのですが、様々な車両達が彩っていた国鉄時代を経験出来た事は、それは幸せだったのかもしれません。
梅小路の配線図に関連付けて、SL時代の東京方での機関車付け換えに、東派出所の存在感が高まりますね。
山陰本線はともかく、東海道本線は京都駅東部にSL設備がなくては、いちいち梅小路機関区構内まで戻らなければならず、これは京都駅だけの特長だったのでしょうか、興味が尽きません。
京都駅といえば、日本一長いホームと言われていましたが、宇品線にも同等のホームがあったらしく、話題性に事欠きませんね。
また、ひとやすみの項でお話させていただいた交通科学館での京都駅の信号装置のビデオと配線図を読み解ければ楽しいかも知れません。

今回も、明治から平成までの、重要ターミナルとしての変遷をご披露していただき、また、並み居る趣味誌群を押しのける記事内容に感謝しております。

E10さん、おっしゃる通り個人的には高架化によって昔ながらの配線が失われてしまうのが一番残念ですね。静岡とか浜松なども典型的なように思います。
修学旅行は団体の専用列車ですか。ということは、通常の定期列車にはないルートを直通したわけですね。なかなか味わえない貴重な体験ですね。
もっともそれを体感するために車窓にかぶりついていたりすると周りから白い目で見られそうですが(笑)。

既出ならごめんなさい。
こんな動画が有りましたけど。連動装置などが描かれた鉄道信号1、2のうちの2ですが
www.youtube.com/watch?v=QVv56NjSqxo
1:25くらいのモハ52形急行電車が発車するシーン以降、これって京都駅ですね?
映画では1950年の配線図の山陰ホーム上にある西部電空(信号扱所)の事が描かれている様ですね。
主役?の2008急行列車が上下貨物線を横断するシーンとか。5番線のホーム途中のシーサスとか。実物は見た事無いけど、現5番乗り場を発車するC53流線型とか・・。
中々貴重な映像と思われます。

京都洛西人さん、ありがとうございます。
ひょっとしたら以前どなたかにご紹介いただいているかもしれませんが、とにかく貴重な映像ですよね。個人的には8:48あたりのてっさ可動の分岐器が注目です。

 旧京都停車場と新京都停車場は場所を移転していますので配線の共通性はない筈です。

 1950年へ一気に飛びましたが、山科方の3線化は戦時中の輸送力強化として1944年頃に完成しました。これは別項で述べたとおり、トンネル内に閉塞信号機を増設できないための苦肉の策です。

 当初は貨物上下線が判然としません。旅客線と共用だったのでしょうか。1950年図のように2・3番線が貨物上下線になったのはいつでしょう?
 もともと平面交差でしたから下り貨物と上り旅客が東部構内で交差するのはやむを得ません。その上、上り優等列車が上り副本線(主本線?)の1番線へ入るために貨物上下線(2・3番線)をゆうゆうと横断していたのを覚えています。良き時代だったのですね。
 なお、上下の貨物は必ず梅小路操車場に進入していました。蒸機の運転上の理由もあったようです。そのために下り貨物は上り旅客を横断する必要がありました。

 1972年頃に下り貨物は12番線を通過して外側線に進出するルートに変わりました。平面交差の解消で構内が一挙に近代化したと受け取って眺めて板記憶があります。このことは下り貨物は原則として梅小路に寄らないことを意味します。上り貨物も同じく旅客線を通って梅小路をパスするルートに変わりました。
 ただし梅小路に寄る必要のある貨物列車のために12番を通過後に旅客線4線を潜る立体交差が新設されました。 
 12番線は現在は廃止となり、下り貨物は旅客ホームを通過しています。
 また奈良線は12番線を交差しないように主に16番線を使用することになりました。気動車化によって可能になったものですq
 客車基地は向日町(大ムコ)に移転後も大キトとして残っていたように思います。どなたか確認いただけると嬉しいです。

 京都駅の一番古い記憶は子供のとき9番線で下り列車を待ちながら目前の10番線にいた奈良線のC51の動輪の大きさに驚嘆したことです。

 なお、旧1番線は廃止されてホーム拡幅(駅ビル建設)に充てられ、現在の1番線は元の2番線です。

 とりとめのない話で恐縮しました。

C6217さん、梅小路への出入りに対しては、向日町側は早くから立体交差が設けられていましたが京都側は平面交差のためグダグダな印象でしたね。下り貨物の立体交差で格段に改善されたのではないでしょうか。
京都客車区(だったかな?)は新幹線工事に支障するため向日町に移転だったと思うのですが、一部は向日町運転所京都支所として残りましたね。

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