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2009年1月 3日 (土)

ちょっとひと休み3~脇道1(連動装置)

ご紹介してきた駅の数もおかげさまで約300を数えるに至りました。
以前にも書きましたが、過去の記録を小出しにしているだけのブログなので、ネタが尽きればその時点で「終了」となります。

ブログを始めた当初は私自身もネタの総量が把握できておらず、書いても書いても「ひえ~~、まだまだあるぅ~~」と思っていましたが、さすがにそろそろ底が見えてきました。
一気に終わらせてもいいのですが、ちょっともったいぶって、これから何回かは少し脇道にそれた記事を書きたいと思います。
あらかじめお断りしておきますが、かなりピンポイント的な話になります。自己満足と思ってご容赦下さい。

それでは早速脇道話のスタートです。

このブログの内容は、おおむね以下の内容で構成されています。
1)1980年前後の国鉄時代の駅の風景
  まだ車扱貨物営業が行なわれていた頃の駅の風景です。
  「駅の風景」ですので、線路が主役です。
  通りすがりの列車や車両たちはあくまで脇役です。
2)線路配線図
  線路がどのようにつながっているのかがわかりますし、
  写真を掲示するにしても「この場所からこっち方向を撮った」
  というのがわかりやすくなりますからね。
3)転車台
  駅を訪問する基準は、「大きな駅」、「分岐駅」、「終端駅」など
  だったのですが、「転車台のある駅」というのも
  基準の一つでした。従って、転車台の写真が比較的しつこく
  登場しています。
4)連動図表
  記事の中でもたまに、「信号」やら「転てつ器」やら「鎖錠」
  といった言葉を使うことがありましたが、この話をしだすと
  訪問してくださった方がひかれるのがわかっているので
  あまり深くは書きませんでした。
  でもやっぱり書いちゃいます。自己満足したいんです。
  要するにこれから書こうとしているのはこの話なんです。
  興味ない方は無視してください。

なお、私はそういった関係の仕事に従事したわけでは
ありません。本や実地で得た知識をもとにしているだけです。
従って中には間違った理解をしている部分が
あるかもしれませんので、その際はご指摘いただければ
ありがたく思います。
ただ、本に書かれているような教科書的な内容をそのまま
書いても意味がありませんので、あくまで実例をもとに
話を進めたいと思います。

ようやっと本題です。

下図は、今後の記事で公開を予定している、とある駅の
配線図ですが、正確には連動図表と言います。
(お楽しみのために、どこの駅か特定できてしまいそうな
ところは隠しています。)

Photo

下の配線図が「連動図」、左上の表が「連動表」、
2つ合わせて「連動図表」というわけです。

終端駅で、この駅にやってくる列車は下り列車、
この駅から出発する列車は上り列車です。
信号機は腕木式、転てつ器はすべて現場扱いですね。

今、上り列車をこの駅の下り1番線に到着させようと
しましょう。このとき、駅長(もしくはその代理者)が
しなければならないことは、
1)転てつ器21を定位にする。
2)転てつ器22を反位にする。
3)転てつ器24を定位にする。
4)転てつ器25を定位にする。
5)場内信号機2を反位にする。
です。

なお、転てつ器は連動図において毛羽(3本のナナメ線)
がある方向に開通しているのが定位で、信号機は停止
を現示しているのが定位です。

従って上記1)~4)により、関係する転てつ器は下り1番線
に向かって開通し、5)により列車に構内への進入を許可
することになります。

このとき注意しなければならないのは、
・転てつ器21、22、24、25が正しい方向に開通していない
 のに信号機2に進行信号を現示してはならない。
ことと、
・信号機2に進行信号を現示した後に転てつ器21、22、
 24、25を転換してはならない。
ということです。あたりまえ、といえばあたりまえです。

駅長さんはこれを念頭において日々転てつ器や信号機を
取り扱うわけですが、やはり人間ですから「勘違い」も
あるでしょう。考え事をしていて「ついうっかり」も
あるでしょう。

しかし、ここで「勘違い」や「ついうっかり」をしでかすと
異線進入や衝突・脱線という事故になりかねません。
そこで、機械的なバックアップが設けられています。

つまり、
・転てつ器21、22、24、25が正しい方向に開通していなけ
 れば信号機2に進行信号を現示できない。
・信号機2に進行信号を現示した後は転てつ器21、22、
 24、25を転換できない。
ようにする機械的なしくみが設けられているのです。
これが連動装置です。

連動表を再度見てみましょう。

Photo_2

名称「場内信号機(○○方-下り1番線)」、番号「2」の行の
鎖錠欄に、「21 ○22 24 25」と書かれているのは以上の
ことを表現しており、少し言い方を変えると、
・転てつ器21が定位、22が反位、24、25が定位でなければ
 信号機2は定位に鎖錠される(反位にできない)。
 (○で囲まれているのは反位を表します。)
・信号機2を反位にしたならば転てつ器21は定位、
 22は反位、24、25は定位に鎖錠される(転換できない)。
という機械的なしくみが設けられていることを表しています。

その他の場内信号機、出発信号機も同様です。
確かめてみて下さい。

ところで場内信号機2に進行信号を現示するための
条件は、以上の通り、
・転てつ器21が定位
・転てつ器22が反位
・転てつ器24が定位
・転てつ器25が定位
ですが、出発信号機5に進行信号を現示するための
条件も
・転てつ器25が定位
・転てつ器24が定位
・転てつ器22が反位
・転てつ器21が定位
で、全く同じです。
あたりまえですよね、場内信号機2の進路は○○駅方から
下り1番線であり、出発信号機5の進路ははその逆の
下り1番線から○○駅方に対するものですから。

ということは、
・転てつ器21が定位
・転てつ器22が反位
・転てつ器24が定位
・転てつ器25が定位
の状態のときは、信号機2と5の両方に進行信号を現示できて
しまいます。
これでは正面衝突を起こしかねませんので、このような状態に
できてしまうことを防止しなければなりません。

そこで、
・信号機5が定位でなければ信号機2は定位に鎖錠される(反位に
 できない)。
・信号機2を反位にしたならば信号機5は定位に鎖錠される(反位
 にできない)。
という、信号機相互間の鎖錠関係(=連鎖)も設けられます。

連動表の信号機2の行の鎖錠欄の<5>はこれを意味しており、
同様に信号機5の行には<2>が記載されています。
つまり<>で囲まれた数字は、信号機相互間の鎖錠ということ
ですね。

同じく進路を共有する信号機1と3にも同様の記載がされます。

この駅に関しては、信号機と転てつ器を取扱う上でのミスを防止
するための機械的な仕組みの論理はこれがすべてです。
当時の国鉄の駅としては、最も原始的な部類です。

次回は、これらの論理を実際に実現するための手段について
をお話します。

また、もう少し高度な設備についても、実例を示しながら説明
していきたいと思います。

○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
バックナンバーはこちらからどうぞ。

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コメント

このページは、専門的なサイトでもあり、また、鉄、鉄予備軍が見ているブログであるかとも思うところでもあります。
私のように、傲岸不遜に好き勝手に鉄の思いを語らさせて戴く者もいれば、遠慮により静観されている方もいらっしゃるかもしれません。
なので、専門的用語を語られる時は、出来るだけ最初に簡単に解説を戴ければ、と切にお願いいたすところです。
おっさんの戯れ言でした。
このサイトをこよなく愛しての戯れ言ですので、どうかご容赦下さい。

TOさん、こよなく愛していただき、うれしい限りです。なるべく今後はそのようにしていくつもりですが、いたらないところがありましたらご容赦下さい。

線路配線図には興味を持っていますので、コチラのサイトはとても参考になり感謝しております。

このページの配線図ですが一目見て解りましたよ。
日本海側の駅ですね。

昔の鉄道模型雑誌で、日本を代表するレイアウトにこの駅をモデルとした物があったので、すぐに解りました。

もし、間違っていたらすみません(汗)

これからも興味深く拝見させて頂きますので、よろしくお願いいたします。

床屋のシンサンさん、さすがですね、大当たりです(多分)。こちらこそ床屋のシンサンさんの国鉄時代のお話など聞かせていただけるとうれしいです。

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