米原駅の進入・進出ルート その3(1999年)
米原駅の進入・進出ルートについてのお話のその3です。
今回は1999年10月の配線図をベースにしています。
1999年10月の配線図がそれ以前の配線図と比べて変化している点は、何と言っても下り線の移設です。下りホーム関係は大きく変化しており、前回(1972年)から変わった進入・進出ルートを中心に説明したいと思います。
①東海道下り進入ルート
・今まで3つしかなかったルートが5つに増えました。但し1番線と4番線にはホームはありません。
・101REは第一場内信号機です。
・図には「101RB (下本 4番経由 下貨2)・・・」など書かれていますが、多分間違いです。
・5番線が「101RC」となっているのも「101RF」の間違いと思われます。
・101RFは進行信号を現示するように描かれていますが運転上5番線は行き止まりですのでこれもオカシイです。まあ、イロイロありますね。
・欠番の「D」は後ほど登場します。
②北陸上り進入ルート
・信号機102Rの番号の部分が欠けてしまって進路がよくわかりません。
・そこでストリートビューを見てみました。
・図と全然違う(笑)。
・写真の信号機の表示は左から
北 1場
4 1場
5場
6・7場
となっています。
・これか推測すると102Rの進路は
(北)・・・111Rまで
(4)・・・4番線
(5)・・・5番線
(6)・・・6番線
(7)・・・7番線
で、111Rの進路は
B・・・2番線
C・・・3番線
だと思います。
・111Rには誘導信号機が附設されていますので、誘導信号による速度制限の影響を抑えるために111Rが設けられたのかもしれません。
③東海道下り旅客進出・貨物進入ルート その1(1番線)
・219Rの進路は
D0・・・東海道下り本線
G・・・223Rまで
・223Rの進路は
D1・・・下り貨物1番線
D2・・・下り貨物2番線
D3・・・下り貨物3番線
D4・・・下り貨物4番線
D5・・・下り貨物5番線
D6・・・下り貨物6番線
ですが、223Rはちょっとヘンな位置に描かれていますね。
④東海道下り旅客進出・貨物進入ルート その2(2・3番線)
・2番線、3番線からの進路はいずれも東海道下り本線のみです。貨物着発線への進路はありません。
⑤東海道下り旅客進出・貨物進入ルート その3(4番線)
・4番線から直接東海道下り本線に進出するルートはありませんので、222Rは出発信号機ではなく第二場内信号機となっています。①と②で4番線への信号機が第一場内信号機となっていたのはこの関係ですね。
・222Rの進路は
G・・・223Rまで
U5・・・上り貨物5番線
U4・・・上り貨物4番線
U3・・・上り貨物3番線
で、上り貨物着発線にも進入できます。
・第三場内信号機223Rの進路は③と同じです。
⑥東海道下り進出ルート
・下り貨物着発線だけでなく上り貨物5番線からも神戸方に進出できます。
⑦東海道上り進入ルート
・神戸方から下り貨物6番線への進路が設けられています。
・選別押しボタンの記号として下り線関係にD(DOWN?)、上り線関係にU(UP?)を割り当てている例は各地で見かけますね。
⑧東海道上り旅客進入・貨物進出ルート その1(上り本線)
・信号機は210Lで、第二場内です。進路は
F・・・5番線
Ja・・・6番線
Jb・・・7番線
Jc・・・8番線
です。
⑨東海道上り旅客進入・貨物進出ルート その2(上り貨物1~4番線)
・上り貨物1~4番線からの進路はいずれも4番線または8番線です。
⑩東海道上り旅客進入・貨物進出ルート その3(上り貨物5番線)
・上り貨物5番線からの進路は4番線または7番線です。
⑪東海道上り旅客進入・貨物進出ルート その4(下り貨物4~6番線)
・下り貨物4~6番線からは4番線への進路があります。
・信号機は216L~218Lで、すべて第一出発信号機です。
⑫東海道上り・北陸下り進出ルート その1(8番線)
・信号機は110Lで、進路は東海道上り本線のみです。ここは1960年頃からずっと変わっていません。
⑬東海道上り・北陸下り進出ルート その2(7番線)
・信号機は109Lで、進路は
Z・・・北陸下り本線
P・・・東海道上り本線
です。ここもずっと変わっていません。
・「Z」だと誘導信号機と間違えそうです。
⑭東海道上り・北陸下り進出ルート その3(2~6番線)
・信号機は103L~105L・107L・108Lで、進路はすべて北陸下り本線のみです。
・108Lが進行信号を現示しないはずはないように思うのですが・・・。
以上、信号機とその進路について図から読み取れるところをつらつらと書きましたが、これらを整理して概略図を作成すると下図のようになります。
これからわかることは、
・東海道下り貨物列車が貨物着発線に進入するには1番線と4番線のいずれもホームのない線路を経由する2パターンが用意されています。実際主に使用されているのはどちらなんでしょう。
・米原駅でスイッチバックする貨物列車に関しては、東海道→北陸は下り貨物4~6番線・上り貨物3~5番線、北陸→東海道は上り貨物3~5番線を使用することになります。結構選択肢は多いです。
・神戸方に対し、貨物着発線で折り返しが可能になりました。
・名古屋方面、京都方面とも折り返しローカル列車はホームでの折り返しができないこと、名古屋行きの「しらさぎ」が7番線一択であること、東海道上り方面に進出できるのが7、8番線の2線しかないことは、結局1960年頃からずっと変わりませんでした。
配線図はT.Mさんよりご提供いただきました。
ありがとうございます。
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